| 研究課題/領域番号 |
19560705
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| 研究機関 | 長崎大学 |
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研究代表者 |
羽坂 雅之 長崎大学, 工学部, 教授 (30039698)
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| 研究分担者 |
森村 隆夫 長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 助教 (30230147)
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| キーワード | ハーフホイスラー / 熱電変換材料 / ゼーベック係数 / 透過電子顕微鏡 / キャリア移動度 / フォノン散乱 / 性能指数 / 出力因子 |
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| 研究概要 |
環境問題、エネルギー問題や技術の高度化への対応のために熱電材料の開発が益々重要になってきた。本研究では、ハーフホイスラー型TiNiSn系合金における出力因子Pと性能指数ZTの改善のために、ドーパントの探索を行い、熱処理条件を制御することによって、金属学的に結晶構造欠陥や格子サイト上での各原子の占有確率を最適化することを目的としている。このため、本年度は、先ずドーパンとしてTiサイトにHf、Zr、Y、Coを、NiサイトにCuを、SnサイトにSb、Ge、Siを含むハーフホイスラー型TiNiSn系合金を作製し、液体急冷によって薄帯とした後、種々の時間、等温焼鈍を行った。次に、電導度測定、ゼーベック係数測定、熱伝導度測定、性能指数測定、出力因子の算出などを行った。ここで、性能指数測定については、真空中で試料サイズを変えながらハーマン法によって行い、試料サイズの影響を除外する方法を採った。また、電子顕微鏡高分解能観察、EDX分析、電子顕微鏡Electron channeling X-ray microanalysis、X線リートベルト解析、X線ラインプロフィルの観察を行い、結晶構造欠陥や格子サイト上での占有確率についての知見を得た。得られた主な結果は次の通りである。ドーパントとして加えたHf、Zr、Y、Co、Cu、Sb、Ge、Siの量、組み合わせによって、価電子数、ハーフホイスラー相の分解の仕方、結晶構造欠陥、格子サイト上での占有確率が変化し、出力因子と性能指数は増加したり、減少したり複雑に変化する。また、ドーパントの種類に依存して、出力因子と性能指数が熱処理時間とともに増加したり、減少したり、あるいは熱処理に影響されなかったりする。
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