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2007 年度 実績報告書

資源の有効利用を考慮した合金の耐酸化性改善方法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19560722
研究機関横浜国立大学

研究代表者

吉原 美知子  横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 特別研究教員 (70111705)

キーワードチタンアルミ合金 / 高温酸化 / 酸化皮膜 / 活性元素添加 / はく離挙動 / アコースティックエミッション
研究概要

TiAl基合金は軽量耐熱材料として自動車用ターボチャージャーに用いられており,さらに航空機エンジンの低圧タービンとしても実用化は近いが,十分な高温耐酸化性を示さない.また高温酸化によって生成する酸化皮膜ははく離しやすく,その抑制が必要である.実用合金はNbを添加し,活性元素の少量添加によって酸化皮膜はく離抑制を試みているが,活性元素の皮膜はく離抑制効果は十分実証されてはいない.資源の有効利用の観点から適切な元素を必要最少量添加することが望まれる.そこでNbを含むTi-49mo1%A1-2mo1%NbおよびTi-45mo1%Al-6mo1%Nb合金に活性元素であるHf,ZrおよびYを少量添加し,皮膜はく離挙動への影響を検討した.その結果,ZrあるいはHf添加材では皮膜はく離がむしろ促進されたが,Y添加材の皮膜は長時間にわたって良好な密着性を示した.皮膜はく離は母材と酸化皮膜の熱膨張径数の差によって発生する熱応力が主たる原因であるが活性元素の少量添加は合金の熱膨張係数を大きく変化させない.従って,はく離挙動は皮膜自体の性質,すなわち生成酸化物の種類に依存することが明らかである.XRD,SEMおよびEPMAの結果を考慮するとZr添加材では皮膜/合金界面付近にZr酸化物が生成し,さらにその結晶構造変態温度がTiの存在によって低温側に移行すると考えられる.この変態に伴うZr酸化物の体積変化による応力のために酸化温度からの冷却中に皮膜がはく離する.一方,Y添加材ではY酸化物とAl_2O_3が高温で反応し,皮膜界面付近に複雑な形状の複合酸化物を生じ,これが皮膜と合金をつなぎ止める役割を果たすものと考えられる,従って,TiAl合金の使用温度範囲に結晶構造の変態温度が存在するような酸化物生成は皮膜はく離を促進することを考慮して添加元素を選択することが必要である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] YおよびZr添加TiAl基合金に生成する酸化皮膜2007

    • 著者名/発表者名
      吉原 美知子
    • 学会等名
      日本金属学会2007年秋期大会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      2007-09-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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