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2007 年度 実績報告書

AlNセラミックス低温ホモ接合材の研究-継ぎ目のない接合体実現に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 19560731
研究機関山口大学

研究代表者

甲斐 綾子  山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50253167)

キーワード窒化アルミニウム / セラミックス / 接合 / 前駆体 / 尿素 / ラジカル
研究概要

1.AlN生成化過程
(1)原材料の尿素と塩化アルミニウム六水和物を撹拌混合すると室温で反応が起こり、新しい結晶が生成されることがわかった。XRDとFT-IR解析結果より、アルミニウマに尿素酸素が6分子配位した構造であると考えられる。
(2)室温で未反応の尿素は一連の熱分解反応後240℃でシアヌル酸となるが、その後のシアヌル酸と溶解と分解反応は不明瞭となり、310℃で塩化アンメニウムが生成せれる。
(3)430〜700℃まではアモルファス状能となり、その間500℃で重量減少を伴う急熱反応が起こる。この反応はN-H結合切断、及びAl-H結合形成に起因すること考えられる。
(4)800℃で新たな結晶相が出現し、この結晶の分解とともに約900℃で六方晶AlHが生成されることがわかった。
(5)AlHの結晶性は温度上昇とともに向上し、1600℃で市販AIN粉末と同等程度となった。
2.AlH前駆体のキャラクタリゼージョン
(1)前駆体(AlH形成前の800-900℃加熱試料)中に含まれている結晶相は、XRDと元素分析結果より、フラーレンである可能性が高いことがわかった。しかしながらこのような系でフラーレン形成される報告はなく興味深い結果となった。
(2)電子スピン共鳴測定より、前駆体は多量のラジカルを含んでいることがわかった。解析の結果、このラジカルは、アモルファスカーボン中の不対電子に起因すると考えられる。
(3)原材料のモル比を変えて試料を作製し、前述したフラーレンとラジカルがAlN生成に及ぼす影響を調べた結果、フラーレン生成がAlN生成に関係していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Electron Spin Resonance of Defects Related with Thermal oonductiviy in AlN Ceramics (to be published)2008

    • 著者名/発表者名
      Ayako Kai
    • 雑誌名

      Jpn.J.Appl.Phys (印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 尿素と塩化アルミニウム六水和物からのAlN生成-原材料モル比の効果2008

    • 著者名/発表者名
      甲斐綾子
    • 学会等名
      日本セラミックス協会2008年年会
    • 発表場所
      長岡技術科学大学
    • 年月日
      2008-03-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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