研究概要 |
耐故障性能を有するプロセス制御系を創造するためには,システムの状態を監視・分析するための「故障診断技術」と,操業中にシステムの性能や安全を維持するための「耐故障制御技術」,そして両者を融合するための「システム管理技術」の3つが要素技術となる.平成20年度は,このうちの「耐故障制御技術」と「システム管理技術」を中心に以下の研究を実施した. ・耐故障制御はシステムに内在するさまざまな冗長性を利用することによって可能となる。冗長性を発見して対応するためには、それぞれの故障についてのモデルと対処方法のセットが必要となる。そこで、昨年度の「故障を含むモデル」で想定したそれぞれの故障に対応して、故障発生時にどのような対応操作が可能であるかを考え、故障時対応シナリオとして用意した。その際、対処方法については、ある程度、個別の異常毎に考えざるを得ない面もあるが、可能な限りシステマティックに記述できるように、故障の構造と対処方法についての関係を整理した。 ・故障診断の結果を用いて、正常時のモデルと故障時のモデルを調整しどのような制御操作を行うかを各時刻で決定できるようにするための「システム管理技術」のプロトタイプを開発した。
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