固体酸・塩基触媒は、表面に吸着した水分などを除去することで活性点が露出して活性を示すようになる。このため環境中の水分などで活性を失う例が多く、特に固体塩基触媒は水分の他、環境中の酸性物質であるCO_2に弱い。これは、塩基点となる強く分極したO^<2->の反応性が高く、CO_2や水分と反応して炭酸塩や水酸化物に変化してしまうためである。そこで、典型的な固体塩基であるMgOなどのアルカリ土類金属酸化物の表面をAl_2O_3などで被覆し、直接吸着物質に触れないようにすることによって、耐CO_2性、耐水性に優れる固体塩基触媒の合成を目指すこととした。さらに、得られた成果を固体超強酸に応用することを計画している。
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