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2008 年度 実績報告書

生体環境を模倣する培養工学的な軟骨組織再生

研究課題

研究課題/領域番号 19560781
研究機関崇城大学

研究代表者

山本 進二郎  崇城大学, 生物生命学部, 准教授 (40262307)

研究分担者 林 修平  崇城大学, 生物生命学部, 助教 (30389522)
キーワード軟骨細胞 / 生物・生体工学 / 再生医療 / 細胞凝集 / II型コラーゲン
研究概要

体内環境を模倣する培養条件下で、多数の継代操作を行って脱分化状態となった軟骨細胞を再分化させる培養操作条件や技術を見出すことを目指した。軟骨組織の形成にはII型コラーゲンの発現が不可欠であり、この発現に関する検討を主に行った。軟骨組織はII型コラーゲンに覆われ、軟骨細胞は球状の細胞形態を保持しながら低酸素分圧下などの体内環境に存在していることに着目して、ヒト由来軟骨細胞をこれらの環境下で培養し、II型コラーゲンのmRNA発現を計測した。回転培養による細胞の凝集形成を検討し、所定の回転数が細胞凝集に有効なことを明らかにしていたが、静置培養によっても細胞が自然に集合して細胞凝集体を形成することも見出した。さらに凝集体形成に伴ってII型コラーゲンが顕著に発現することを観察した。静置培養によって適切な細胞密度を有する凝集体が形成されたために、凝集体内への適切な栄養成分や酸素が供給され、これがII型コラーゲンの顕著な発現に寄与したと考えられる。また個々の細胞も球状であることが観察された。回転培養による凝集体形成では、高い細胞密度であったために必ずしも良好な細胞状態とはならず、II型コラーゲン発現が小さかったと考えられる。静置培養で形成された凝集体を低酸素分圧下で培養したところ、II型コラーゲンの発現がさらに増加することを見出した。脱分化した軟骨細胞を再分化させて軟骨組織を再生させるには、静置培養で形成させた細胞凝集体を低酸素分圧下で培養することが有効であることが示唆された。凝集体培養において細胞増殖を向上させることも重要であるが、適切な増殖因子とその濃度、ならびに適切な培養条件を検討することが今後の課題として残された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 継代培養した軟骨細胞の回転操作による細胞凝集と機能発現2008

    • 著者名/発表者名
      園井理恵
    • 学会等名
      第15回日本生物工学会九州支部熊本大会
    • 発表場所
      崇城大学
    • 年月日
      2008-12-06

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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