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2008 年度 実績報告書

流動層バイオリアクターによる汚泥減容プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19560783
研究機関北九州工業高等専門学校

研究代表者

畑中 千秋  北九州工業高等専門学校, 物質化学工学科, 教授 (80180884)

キーワードバイオテクノロジー / バイオリアクター / 環境技術 / 汚泥減容 / 窒素除去 / 硝化 / 脱窒
研究概要

PVAゲルビーズに脱窒菌および硝化菌を担持固定化させた流動層バイオリアクターを構築し、脱窒/硝化循環フローによってBODと窒素の同時除去を試みた。窒素の除去率は脱窒槽への硝化液の循環比(R)によって変化するが、R=3では75%、R=2では67%と理論除去率をほぼ達成することができた。また、生成した硝酸の窒素ガスへの還元には水素源が必要であり、硝酸性窒素とBODとの比(BOD/N)が2.86以上でほぼ完全に窒素が除去されることがわかった。原水のアンモニア性窒素濃度に関しては10mg/L以下に低下した場合、循環フローによって原水が希釈され脱窒槽入り口で更に低下し、5mg/L以下となり、基質濃度の著しい低下による微生物のストレス応答によって脱窒反応が著しく抑制されることもわかった。
一方、汚泥減容については脱窒/硝化循環フローの後に全酸化槽と沈澱槽を連結し、沈澱槽で汚泥濃度を3000mg/L以上に濃縮して全酸化槽に返送し、酸素と充分に接触させることによって内での微生物の自己消化に基づく減容を試みた。この場合、硝化槽から全酸化槽へ流入する液中のBODを全酸化槽内MLSSに対するBOD汚泥負荷の値を0.05kg-BOD/kg-MLSS以下とすることによって自己酸化が一層促進されることがわかった。汚泥減容は全酸化槽内MLSS濃度の上昇に伴って促進されるが、MLSS濃度の上昇はポリ塩化アルミニウムを乾燥菌体に対して20mg-Al/g-MLSS程度添加することによって菌体の凝集沈澱が促進され、引いては全酸化槽濃度を6000〜9000mg-MLSS/L以上に高める得ることがわかった。プロセス全体を通し、水温の影響を受け、25℃と15℃との比較では窒素処理速度が約1/2に低下することがわかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] PVAゲル固定化菌体を用いた流動層リアクターによる窒素除去プロセスの開発2009

    • 著者名/発表者名
      畑中千秋
    • 雑誌名

      下水道協会誌 46

      ページ: 81-90

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 流動層バイオリアクターを用いた窒素除去型汚泥減容システムの開発2009

    • 著者名/発表者名
      畑中千秋
    • 雑誌名

      北九州工業高等専門学校研究報告

      ページ: 77-82

    • 査読あり
  • [学会発表] 流動層バイオリアクターによる汚泥減容プロセス2008

    • 著者名/発表者名
      畑中千秋
    • 学会等名
      化学工学会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2008-09-24
  • [備考]

    • URL

      http://www.kct.ac.jp

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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