研究課題
非対称慣性能率を有する宇宙機の3軸回転運動を一定制御量の切り替えでだけで、しかも2トルクでもって静止できる、"一定量切り替え制御法"を提案し、その有效性を数値シミュレーションにて確認した。この手法のポイントは、一定制御量で回転運動を静止できる角速度の組み合わせをマニフォールドとして解析的に求め、そのマニフォールドと交わった時点で制御を切り替えることにある。マニフォールドが解析的求められる制御組み合わせを明らかにし、マニフォールドと交点を持ちやすい軌道、すなわち静止までの時間が短くなる制御組み合わせを選択する方法、さらには、マニフォールドと交点を持たない場合であっても、遷移的に回転運動の軌道を変更する制御を施すことでマニフォールドと交点を得られる、すなわち回転運動を静止できる角速度組み合わせへ遷移させる単純な制御ロジックを提案した。本手法と類似した制御手法を平面宇宙ロボットに適用した場合に、同様に整定までの時間が従来制御手法よりも短くなることを数値シミュレーションにより確認した。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)
Journal of Guidance, Control, and Dynamics 30
ページ: 1163-1168