1.配光特性評価 船舶用舷灯、浮標灯を用いて、簡易的に配光特性を計測。無電極ランプ、電球型蛍光灯は白熱電球と形状が近似しているために、配光特性は近似しているが、LEDは、配光特性を考慮した器具設計が必要である。 2.船舶に装備した場合の評価 弓削商船高専所有の練習船弓削丸における通常航海中のエンジン発電電圧と、エンジン停止時のサイリスタインバータによる電源電圧に、各種光源を接続した場合の入力電流のTHD(高調波歪、Total Harmonic Distortion)と光のチラツキを測定。サイリスタインバータによる電源電圧の歪は大きく、入力電流のTHD、光のチラツキのため、点灯回路にはアクティブフィルターが必要である。 3.可視光通信への展開調査 無電極ランプの速い点滅応答性、高い光出力に着日して、海洋照明分野への応用を考え、本研究の発展、派生的なテーマとして「無電極ランプによる可視光通信の研究」として取り組み、試作したシステムに可視光通信機能を付加して、機能サンプルの試作、基礎データ収集を実施。 4.その他 パワーエレクトロニクス回路の解析ソフト、PSIM7.0.5を用いて、無電極ランプ点灯回路のシミュレーションに取り組んだ。蛍光灯を想定したものは出来たが、無電極ランプを負荷とする場合には、誘導コイルから無電極ランプに電力を供給する等価回路モデルの構築が必要である。今後、継続検討を行い、等価回路モデルを確立していきたい。 5.学会発表 しまなみ機械工学シンポジウム2009(平成21年、8月8日)、H21年度電気・情報関連学会中国支部第60回連合大会(平成21年、10月17日)において学会発表。 6.雑誌論文 調光型無電極蛍光ランプの研究、弓削商船高等専門学校紀要、第32号、103-108、平成22年2月。 7.その他 平成21年3月の本校情報工学科卒業生によって研究を行い、卒業論文『海洋照明用新光源点灯システムの研究』、及び卒業論文『無電極ランプによる可視光通信の研究』としてまとめた。
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