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2007 年度 実績報告書

環境調和型原位置動電土壌浄化システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19560810
研究機関京都大学

研究代表者

新苗 正和  京都大学, 工学研究科, 准教授 (50228128)

キーワード環境調和型 / 土壌浄化 / 動電学 / 鉛 / キレート / EDTA / EDDS / 生分解性
研究概要

重金属と土壌pHが中性から弱アルカリ領域で安定な錯体を形成するキレート剤を導入することで、土壌の強い酸性化を必要としない動電土壌浄化法による浄化プロセスの構築を目的として研究を実施し、また、六価クロムの動電学的土壌浄化挙動を数値解析により検討し、以下のような結果が得られた。
鉛およびカドミウムで汚染された土壌の浄化にキレート剤であるEDTA、EDDSおよびクエン酸の適用を検討した結果、溶出実験よりpHが中性以上ではEDTAおよびEDDSの使用においてPbおよびCdの溶出性が高く、クエン酸の使用では溶出性が低いことが分かった。また、EDTAとEDDSによるPbの溶出反応を速度論的に解析した結果、両反応とも化学反応が律速であり、またEDDSとPbの反応のほうが活性化エネルギーが大きく、温度依存性が強いことが明らかになった。また、Pbの溶出に与えるFe(III)およびCaの影響について検討し、EDDSの方が特に中性以上のpH領域で、鉄およびカルシウムの影響が小さいことが分かった。一方、動電学的土壌浄化実験では溶出実験から得られなかったEDTAとEDDSの浄化効果の差が顕著に見られた。ただし、EDDSは土壌中での微生物による分解性が高いことから土壌内での長期残留の問題も小さく、特にPbの浄化に対してはEDDS濃度を高くするなどして浄化効果を改善することで動電学的土壌浄化法への適用が期待できることが分かった。また、六価クロムの浄化挙動について数値解析により検討し、六価クロムは動電学的手法により中性以上の土壌pH領域で容易に浄化できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] EDTAおよびEDDSによる汚染土壌からの鉛の抽出2008

    • 著者名/発表者名
      西垣広大
    • 学会等名
      平成20年度資源・素材学会春季大会
    • 発表場所
      東京大学生産技術研究所(東京)
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] Comparison of EDDS and EDTA for extraction of heavy metals from contaminated soils2007

    • 著者名/発表者名
      Koudai Nisigaki
    • 学会等名
      The 5th Japan/Korea International Symposium on Resources Recycling and Materials Science
    • 発表場所
      北九州国際会議場(北九州市)
    • 年月日
      2007-12-20
  • [学会発表] 動電学的土壌処理による六価クロムの浄化解析2007

    • 著者名/発表者名
      新苗 正和
    • 学会等名
      環境資源工学会第119回例会
    • 発表場所
      産業技術総合研究所(つくば市)
    • 年月日
      2007-11-08

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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