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2008 年度 実績報告書

廃棄物埋立地の長期的物質挙動を表現する数値計算モデルの高度化

研究課題

研究課題/領域番号 19560816
研究機関北海道大学

研究代表者

東條 安匡  北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70250470)

キーワード廃棄物処分場 / 安定化 / シミュレーション / PAH
研究概要

廃棄物処分場における有害化学物質(難分解性有機化合物, 重金属類)の挙動をモデルに組み込むことを目的に, 次の2つの検討を行った. (1)有害有機化合物として多環芳香族炭化水素(PAH)に着目し, 廃棄物(焼却灰)中の含有量を把握するとともに, 長期的な埋立層への残留を予測するための数値計算を実施した. 口重金属の挙動をモデル化するためには, 廃棄物中に含まれる重金属類の固体としての存在形態とその量が重要であることから, 低pHでの溶出試験結果をもとに平衡計算から固相化学種の推定することを試みた. PAHについては, 底灰を12施設から13検体入手し分析に供した. 粉砕試料をソックスレー抽出後, 抽出液をシリカゲルカートリッジでクリーンアップしGC/MSによって分析した. PAHs含有量は底灰によって差があったが, 底灰中の固体TOCとの相関は認められなかった. 底灰中の存在割合ではNaphthalene, Phenanthrene, Fluorantheneが多い傾向にあった. 底灰の埋立層を'対象として一定の浸透水量, および有機物分解に伴うガス発生を考慮したモデルを作成し, PAHについては固-液間では分配係数, 気-液間ではヘンリー定数, 生分解では分解速度が固相濃度に一次比例するとして計算した. その結果, 分配係数が高いPAHは30年かけても固相に残存し, 浸出水, ガスを介した排出は初期PAH含有量の数%に満たないと言う結果を得た. 重金属化学種の推定は, スラグを対象とし, pH=3での溶出試験によりガス成分, 陽イオン, 陰イオンを可能な限り全て把握するようにし, それを入力として化学平衡計算により酸を段階的に減らして行くという手法を用いた. 結果, 例えば, CaではCaCO_3とDolomite, PbではPbCO_3といった化学種がそれぞれの金属に関して存在モル数と供に推定された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Basic study on wood waste degradation by white rot fungi and synthesis of humic substance2008

    • 著者名/発表者名
      Junpei Kawata, Yasumasa Tojo, Toshihiko Matsuto
    • 学会等名
      The 2008 Spring Conference of the Korea Society of Waste Management
    • 発表場所
      Sunchon National University,順天韓国
    • 年月日
      2008-05-08

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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