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2007 年度 実績報告書

システムダイナミクスを用いた将来の日本およびアジア諸国における鉄源需給解析

研究課題

研究課題/領域番号 19560817
研究機関東京大学

研究代表者

松野 泰也  東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授 (50358032)

キーワードシステムダイナミクス / 環境材料 / モデル化
研究概要

中国など、近年経済成長が著しく鉄源需要が急増しているアジア諸国においては、将来どれだけの鋼材需要が見込まれるかを解析し、鋼材の需給バランスに伴う鉄のマテリアルフローを解析するモデルを構築する必要がある。各国の鋼材需要は、人口増加、経済成長、鋼材の最終製品(自動車、建築物、家電製品など)の需要予測など、様々な因子に影響を受けることが予想され、それらの因子を考慮したシステムダイナミクスを用いたモデルの開発が必須である。
本研究は、日本、中国、韓国、台湾およびその他のアジア諸国を対象とした、システムダイナミクスを用いた、2100年までの鋼材需給に伴うアジア諸国における鉄源の需給とマテリアルフロー評価モデルを開発すること目的にする。
平成19年度においては、日本、中国、韓国、台湾の4カ国を対象に、過去各年の用途別鋼材消費量に関するデータ調査、鋼材の最終製品(自動車、建築物、家電製品など)の普及率や寿命分布の調査・推定を行うと共に、使用済み製品からの鉄スクラップ回収率の推定などモデルに必須となるデータの収集を行った。そして、ポピュレーションバランスモデルを用いて、過去各年に投入された鋼材の社会での蓄積量と、それらの鋼材がスクラップとして社会に排出される量の解析を行った。また、将来の鋼材投入量に関して回帰分析やロジスティック関数を用い推計を行うことで、将来の各国における鋼材スクラップ発生量の推計を行った。
現在の日本、中国、韓国、台湾の一人当たり鉄鋼蓄積量は、それぞれ10t、2.0t、8.0t、12t程度と推計された。また、ロジスティック曲線を用いて推計した鋼材投入量の下においては、2030年に老廃スクラップ回収量が、日本において2900万トン、中国において8300万トン、韓国において2000万トン、台湾において370万トンとなることが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Estimation of steel consumption and obsolete scrap generation in Japan and Asian countries in the future2008

    • 著者名/発表者名
      Igarashi Y., Kakiuchi E., Daigo I. Matsuno Y. and Adachi A.
    • 雑誌名

      ISIJ International 48(掲載決定)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 将来の日本及びアジア諸国における鋼材消費量と老廃スクラップ排出量の予測2007

    • 著者名/発表者名
      五十嵐祐馬、柿内エライジャ、醍醐市朗, 松野泰也、足立芳寛
    • 雑誌名

      鉄と鋼 93

      ページ: 782-791

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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