研究課題
フロン分解ガスからフッ素の乾式リサイクル技術の開発に向けて、平成19年度は、フロン分解ガスとカルシウム系吸収剤との低温での気固反応メカニズムの解析を進めた。粒状の吸収剤として、炭酸カルシウム、消石灰、生石灰、塩化カルシウムの4種類について、それぞれ温度200〜400℃の範囲でフロン分解ガスと気固反応させた。吸収剤として炭酸カルシウムを用いた場合のみ、純度95%以上の高純度の蛍石が生成でき、フッ素のリサイクル材として使用できることが分かった。この反応メカニズムでは、炭酸カルシウムとフッ化水素の反応において、二酸化炭素の生成により反応材に細孔が生成され、粒状試料の芯まで反応が進むことを、SEM写真、X線回折分析、EPMA分析、比表面積分析より明らかにした。さらに、フロン分解ガスと炭酸カルシウムの低温での気固反応において、塩素とフッ素の競合反応により、一旦反応した塩素も徐々にフッ素に置き換わることを、経時変化の反応特性での実験および反応材の分析結果から明らかにした。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Proceeding of AIChE Annual Meeting 2007, Salt Lake City, Paper no.173d
ページ: 8