研究課題/領域番号 |
19560825
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
今井 剛 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80354637)
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研究分担者 |
南 龍太郎 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 講師 (70370476)
長 照二 筑波大学, 大学院・数理物質科学研究科, 教授 (80171958)
三枝 幹雄 茨城大学, 工学部, 教授 (10292476)
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キーワード | 電子サイクロトロン加熱 / 磁場閉じ込め核融合 / 閉じ込め改善 / プラズマ制御 / タンデムミラー / ジャイロトロン / アンテナ / マイクロ波 |
研究概要 |
電子サイクロトロン波帯の電子加熱は磁場閉じ込め型の核融合炉に極めて適した加熱法であるとともに、加熱、電流駆動、制御に有効であり、特にタンデムミラーでは、電位の形成に不可欠な加熱装置である。タンデムミラー装置ガンマ10の中央部ミラーのプラズマ閉じ込め部の強力な電子加熱を目指し、ECH装置の心臓部となる電子管ジャイロトロンの高性能化を実施し、従来マイクロ波出力が200kW程度であったジャイロトロンを2倍の400kW以上に高性能化した。出力を増大させるために電子ビーム電流を大幅に増大させるための改造を実施し、また、それに伴う、電子銃部の安定化のための抵抗を挿入し、安定した高出力が得られるようになった。 さらに、マイクロ波をプラズマに効率よく入射するミラー型アンテナ及び伝送系の改良を実施した。アンテナについてはミラー形状を改良しマイクロ波ビームの収束性と、伝送効率を向上させた。また、偏波器の性能を改善した。偏波の効果を調べるために、改善した偏波器により、加熱に有効なXモードの割合を変え、プラズマの応答を調べた。強磁場側から入射する場合には、吸収効率の良いXモードをほぼ100%励起させると、マイクロ波のプラズマによる吸収効率の向上し、電子が加熱され、それに伴う電子冷却の減少によるイオンの閉じ込め改善が観測された。また、Xモードが少ない場合には、吸収されなかったパワーによる周辺部への吸収等によるプラズマの不安定かが生じたが、Xモードを増大させる事により、この悪影響は、大幅に改善された。
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