研究課題/領域番号 |
19560836
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松山 成男 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70219525)
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研究分担者 |
山崎 浩道 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (00166654)
菊池 洋平 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50359535)
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キーワード | ミクロンCT / マイクロビーム / 形態観察 / 細胞照射システム |
研究概要 |
本年度は、生きたままで細胞を形態観察し、そのままの状態で細胞を3次元的にイオンビーム照射することのできるシステムを構築するために、各要素技術の高度化を図った。 細胞の形態観察は、これまでに開発したミクロンCTの分解能向上を図る必要があり、そのために、マイクロビーム強度の増大とミクロンCTシステムの高度化を図る必要がある。マイクロビーム強度の増大には、加速器の輝度の向上、安定度の向上が必要となる。そのため、高電圧印可時の加速器の各種運転情報を多次元に取り込み解析した。その結果、制御システムに問題があることが判明し、改善を図った。その結果、電圧の安定度が大幅に向上し、マイクロビームラインにおいてもビーム量の変動は±20%以下となり、安定したマイクロビームの形成が可能となった。細胞試料としてショウジョウバエの卵のミクロンCT撮影を行った結果、試料の継時変化が問題となることが分かり、試料調整法の開発もあわせて行った。その結果、5時間程度は変化させることなく測定することが可能となったが、ビーム強度のさらなる増大が必要であると考えられる。また、現有のシステムでは、回転軸の精度に問題があり、新たに開発するステージは、回転軸精度を重視し設計製作した。 細胞照射システムとして、ビームスキャンシステムの高度化を行った。STIMによる形態観察に対応してスキャンパターンを任意に設定することの出来るシステムを構築することが出来た。今後、形態観察システムとの連携するシステムの構築を進めていく。
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