研究概要 |
本研究では、数値シミュレーションに基づくCO_2ヒートポンプ給湯システムの性能分析のための一次元数値シミュレーション手法を改良するとともに,三次元数値シミュレーションとの融合を図り、システムの性能に大きな影響を及ぼすと考えられる各種条件を総合的に考慮しながら、より詳細な性能分析を行うとともに、設計および運用の最適化を行うことを目的とした.平成19年度における研究実績を以下に示す. (1)一次元数値シミュレーション手法の改良:システムのモデル化の結果として得られる混合微分代数方程式に対して、ルンゲークッタ法とニュートン-ラフソン法を階層的に組合せた数値解法によって解を導出する際に、偏導関数の計算を解析的に行うことによって計算効率を高め、より短い計算時間で性能分析を行えるようにした. (2)三次元数値シミュレーションの実施:貯湯槽内の水の三次元的な温度分布を把握するための三次元数値シミュレーションを実施し,通常および中温水取出しの給湯方式において一次元数値シミュレーションの妥当性を示すことができた. (3)設計・運用条件に関する性能分析・最適化:運用条件としての出湯温度および沸き上げ入水温度を変更することによって一次元数値シミュレーションによって性能分析を行い,システム効率および残湯量の点から最適な運用条件を明らかにした.
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