研究概要 |
本研究は,運輸多目的衛星(MTSAT)による環境・災害情報観測を対象に,中期的展望を見据えた,アジア地域での標準技術の一つとなるべき国土基盤情報処理技術の確立を目的に実施された.3年間という短い実施期間を考慮し,1)放射量補正,幾何補正,地図投影といった重要でありながら軽視されがちな低次補正技術の精度を実用要求レベルまで引き上げる,2)統合的可視化,大規模火災と洪水情報の抽出,地図化処理済み画像および環境・災害情報の配信,といったアジアで需要の高い要求事項に焦点を絞り,一連の基盤処理技術を確立する,3)国際的な流通・移転性を目指し,基盤処理技術をソフトウェアとしてパッケージ化し,既に一定の実績があり,課題解決型の研究課題を有する国内外の研究協力機関に絞り込んで技術移転を行う,の3点を目標に研究を行った.その結果,当初予定していたベトナム,ラオスへの森林火災と洪水監視について技術移転と利用体制が整った.
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