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2007 年度 実績報告書

Si(001)基板上での傾斜(111)面と単分子層を利用した薄膜形成

研究課題

研究課題/領域番号 19569003
研究種目

特別研究促進費

研究機関富山大学

研究代表者

斉藤 光史  富山大学, ベンチャービジネスラボラトリー, 非常勤研究員 (70452092)

キーワードInSb / Si / ヘテロエピタキシャル成長 / MBE
研究概要

高速低電力デバイスへの応用が期待されている化合物半導体InSbを、現在、最も広く利用されているSi基板上へ品質良く形成し、最終的に実際のデバイス作製を目指すために、本年度、Si基板上での単分子層を介したInSb薄膜層の改善、及び、その手法のAlSb,AlInSb薄膜層形成への応用のためのSi(111)基板上でのAlSb単分子層形成を目的として研究をおこなった。
Si基板上でのInSb薄膜層の改善について、最初に形成するIn単原子層のIn原子量を従来の2倍に増やすことによって上部InSb薄膜層を改善することができた。また、中間層であるInSb単分子層中のIn層の存在によってSi基板に対するInSb薄膜層の面内回転が発生し、SiとInSb間における原子間隔の不整合が大きく緩和される事、更にSb層が共に存在することによって上部層の結晶性が改善されることを明らかにした。これにより、従来困難であった、Si基板上での高品質InSb薄膜層形成に成功した。
この手法をデバイス作製に必要な半絶縁性のAlInSb層形成に応用するため、Si基板上へのAlSb単分子層形成を試みた。まず、Al原子を堆積させるために必要なAl蒸発源の自作を行った。そのための電流電源及び、絶縁性耐熱坩堝の購入に研究費の多くを使用させていただいた。特に坩堝に関してはAlによる浸食破壊のため複数本必要であった。目的とするAlSb単分子層の形成を行い、その上へのAlInSb薄膜層形成を試みたが、前述のInSb薄膜層の場合のような結晶品質の改善が見られなかった。そこで中間層としてInSb単分子層を採用し、AlInSb簿膜層形成を試みた。結果、AlInSb結晶品質を改善することに成功した。これにより、従来例のないSi基板上でのInSbを利用したデバイスを実際に試作する段階に入ることができるようになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] InSb単分子層を介したSi(111)基板上のAlInSb薄膜成長2008

    • 著者名/発表者名
      斉藤 光史
    • 学会等名
      第55回応用物理学関係連合講演会
    • 発表場所
      千葉県船橋市・日本大学理工学部 船橋キャンパス
    • 年月日
      2008-03-29
  • [学会発表] Si(111)-√7×√3-In表面再構成を介したInSb薄膜のヘテロエピタキシャル成長とその結晶性及び配向性の評価2007

    • 著者名/発表者名
      長島 恭兵
    • 学会等名
      平成19年度応用物理学会 北陸・信越支部 学術講演会
    • 発表場所
      富山県富山市・富山大学
    • 年月日
      2007-11-30
  • [学会発表] InSb単分子層/Si(111)上へのAlSb層の成長2007

    • 著者名/発表者名
      新村康成
    • 学会等名
      平成19年度応用物理学会 北陸・信越支部 学術講演会
    • 発表場所
      富山県富山市・富山大学
    • 年月日
      2007-11-30
  • [学会発表] Effects of In and Sb momo-layers to form rotated InSb films on a Si (111) substrate2007

    • 著者名/発表者名
      Mitsufumi SAITO
    • 学会等名
      Fifth International Symposium on Control of Semiconductor Interfaces
    • 発表場所
      東京都八王子市・首都大学東京
    • 年月日
      2007-11-13

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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