茨城県南部周辺のサギ類6種から構成されるコロニーは、空撮などによる調査から、絶滅危惧種であるチュウサギがむしろ優先し、コロニー数や種構成に顕著な年変動がないことが明らかになった他、近年アオサギ単独からなる規模の小さなコロニーの数の増加が顕著に見られた。各サギ種の食性には、コロニー間における種内変異が見られ、これは餌をめぐる競争によってもたらされていることが示唆された。TXなどの大規模な人為撹乱よりも、営巣木の伐採のような小規模の撹乱によってコロニーの存続は左右され、新規のコロニー形成には冬塒の分布が重要であることが示唆された。
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