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2007 年度 実績報告書

魚類における性転換現象の系統発生と社会構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19570016
研究機関東京海洋大学

研究代表者

須之部 友基  東京海洋大学, 水圏科学フィールド教育研究センター, 准教授 (00250142)

研究分担者 宮 正樹  千葉県立中央博物館, 動物学研究科, 上席研究員 (30250137)
四宮 明彦  鹿児島大学, 水産学部, 教授 (90041722)
櫻井 真  鹿児島純心女子短期大学, 生活学科, 准教授 (90321356)
萩原 清司  横須賀市自然・人文博物館, 自然部門, 学芸員 (50359113)
キーワード魚類 / ハゼ科 / ベニハゼ属 / 雌雄同体 / 性転換 / 分子系統
研究概要

ハゼ科ベニハゼ属オキナワベニハゼ,イチモンジハゼは双方向の性転換をすることがこれまでの研究で明らかとなっている.互いに近縁なハゼ科ベニハゼ属20種,イレズミハゼ属6種,シマイソハゼ属2種の生殖腺構造を観察したところべニハゼ属カスリモヨウベニハゼ,シマイソハゼ属2種は雌雄異体,他の種は卵巣および精巣を同時に有し,全て双方向の性転換をすることが示唆された.
これらの種のについてmtDNAのND4/ND5領域の塩基配列からクモハゼを外群として系統関係を推定したところ,シマイソハゼ属からイレズミハゼ属,ベニハゼ属の順で種分化し,さらにベニハゼ属のアオギハゼ,オヨギベニハゼのグループからカスリモヨウベニハゼが分化したことがわかった.このことは雌雄異体から,雌雄同体さらに雌雄異体が進化したことが推定される.
一方でイレズミハゼ属コクテンベンケイハゼの婚姻システムを鹿児島県錦江湾の野外調査と飼育実験から推定した.サイズの異なる同性のペアを作るとサイズの大きい個体が雄となる傾向があった.又,野外での生息密度は低く,本種は一夫一妻で偶然遭遇した個体どうしでペアになるものと思われる.
オキナワベニハゼの婚姻システムは一夫多妻であるが,以上の結果から双方向性転換が進化した真の理由は一夫一妻であることが推定された。今後はシマイソハゼ属,イレズミハゼ属およびカスリモヨウベニハゼの婚姻システムを明らかにすることが必要である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Bi-directional sex change in the gobiid fish Trimma sp.: does size-advantage exist?2008

    • 著者名/発表者名
      Manabe, H., M. Matsuoka, K. Goto, S. Dewa, A. Shinomiya, M.Sakurai, T. Sunobe
    • 雑誌名

      Behaviour 145

      ページ: 99-113

    • 査読あり

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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