アブラムシ類のアリ随伴性の種間および種内変異に関与する要因の解明 アブラムシ類のアリ随伴性調査を行い、アリ随伴性アブラムシの種類数が少ないことが判明した。 2収穫アリ型種子散布植物におけるアリの種による種子運搬行動の違いと種子散布成功度変異の解明 (1)アリの種子運搬におけるカメムシ類の種子食害の影響を調べ、カメムシ非食害種子をアリが好んで運搬することが判明した。 (2)アリの種子運搬およびカメムシ類の種子食害が発芽率におよぼす影響を調べ、カメムシ食害種子はほとんど発芽しないことが判明した。 3アリ随伴性生物のアリ随伴が非随伴性生物やそれらの天敵生物におよぼす間接効果の解明 (1)アリ随伴性アブラムシと非随伴性アブラムシの種間競争におけるアリ随伴の影響を調べ、アリ随伴性アブラムシがアリを介して非随伴性アブラムシのコロニー成長に負の影響をもたらすことが判明した。 (2)アリ随伴性アブラムシがアリ随伴性シジミチョウのアリ随伴におよぼす影響を調べ、アリ随伴性アブラムシが寄生しているシュートに棲息するムラサキシジミ幼虫のアリ随伴性が高まり、雌成虫は、アリ随伴性アブラムシが寄生するシュートに好んで産卵する可能性が示唆された。
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