1.GID1受容体のドメイン解析 イネとアラビドプシスの3つのGID1ホモログの間で共通なアミノ酸すべてを個々にアラニンに置換した変異型GID1タンパク質を作成し、そのGA結合能とDELLAタンパク質結合能を調べた(アラニン・スキャニング)。その結果、ジベレリン結合ならびにDELLAタンパク質との結合に必要なドメインは、ほぼ共通しており、それは、GID1がリパーゼとの構造類似性から類推される活性中心部位とリッドドメインであることが明らかとなった。 2.in vivoにおけるGA依存的なGID1とSLR1(DELLAタンパク質)との相互作用の解析 (1) 共免疫沈降法 GID1-GFPを過剰発現させたイネのカルスにGA処理を行い、その素抽出液からGFP抗体を用いて免疫沈降を行った。その結果、in vivoにおいても、GID1とSLR1がGA依存的に結合していることが明らかになった。 (2) BiFC(Bi-molecular fluorescent complementation)法 GID1とSLR1にYFPNもしくはYFPCをつないだコンストラクトを作成し、アグロバクテリウムを介してたばこ内で一過的発現を観察した。GID1とSLR1結合による、YFPの蛍光が観察された。さらに、変異SLR1タンパク質を用いた実験からそれらの結合がSLR1のDELLA/TVHYNPドメインを介して行われていることが明らかとなった。
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