研究概要 |
(1)イネ特異的キネシンのクローニングと発現系の構築 昨年度の研究における塩基配列の解析から新たに見いだされたイネ特有の構造をもつ、K23,E15のクローニングと大量発現系の構築を行った。 (2)生化学的特徴づけ 既に発現系の構築に成功しているイネキネシンK23,N14,L05,D04,E15について次の生化学的性質を解析した。 (3)ストップト・フロー装置を用いた速度論的解析 イネキネシンK23,N14,L05,D04,E15の速度論的な解析を蛍光標識ATPアナログとストップト・フロー装置を用いて解析を行い、今までに報告されているキネシンと比較を行った。K23はATP結合部位近傍に内在性のTrp残基があり、蛍光標識ATPアナログMant-ATPとの間で極めて効率の良い蛍光エネルギー移動が観察され、速度論的解析に利用できることが示された。また他のキネシンにおいても、この位置にTrpを導入した変異体で効率の良い蛍光エネルギー移動を観察することができた。 (4)モータードメインの結晶構造解析 生化学的特徴付けの明らかになったイネキネシンの結晶化を試みた。
|