研究課題
本研究では、前年度明らかにした雄イモリ腹部肛門腺のステロイド画分の雌誘引活性についてさらに詳しく調べた結果、1)雄イモリ腹部肛門腺のステロイド画分の成分である、プレグネノロン、プロゲステロン、アンドロステンダイオン、テストステロン、エストラジオールのうち、腹腺中プレグネノロンとアンドロステンダイオンの一部が腹腺の管腔内に生理的濃度で放出され、2)プレグネノロンとアンドロステンダイオンは、それぞれ単独で雌イモリに対する誘引効果をもつことを確認した。またその有効量をしらべたところ、ステロイド有効量と同様で腹腺約100分の1個体分に含まれる量に相当することを確認、3)先に我々が単離・同定したペプチド性フェロモン"ソデフリン"の方がステロイドよりも雌誘引効果が強いが、4)プレグネノロンとアンドロステンダイオンをソデフリンと組み合わせるとソデフリン単独よりも強い雌誘引効果がみられることがわかった。このことからプレグネノロンとアンドロステンダイオンはソデフリンと同時に放出されることにより、ソデフリンの雌誘引効果を高める役割を果たすものと考えられる。
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Ann. N. Y. Acad. Sci. (In press)
J. Physiol. Sci. 58(Suppl. )
ページ: S141