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2007 年度 実績報告書

転写制御とDNA修復に関わるLys63結合ユビキチン認識機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19570116
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

川崎 政人  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (00342600)

キーワードX線結晶解析 / ユビキチン / 転写制御 / DNA修復 / 分子認識
研究概要

1.転写制御に関わるユビギチン結合蛋白質の結晶構造解析
NF-κBは、免疫、炎症、抗アポトーシスなどに関わる様々な遺伝子の転写を活性化する転写因子である。NF-κBは非刺激時にはIκBと結合して不活性型として細胞質に留まっている。細胞外からの刺激を受けると、IκBはリン酸化され、最終的にプロテアソームで分解される。その結果IκBから開放されたNF-κBは核内に移行することができ、転写を活性化する。IκBをリン酸化するIκB3キナーゼ(IKK)複合体は、キナーゼである2つの触媒サブユニットIKKαとIKKβ、ならびに制御サブユニットであるIKKγ(別名NEMO;NF-κB essential modulator)の3つのサブユニットで構成される。NEMOはLys63結合ポリユビキチンを特に認識することが分かっている。平成19年度はNEMOのユビキチン結合ドメインNUBの結晶構造解析に成功した。
2.DNA修復に関わるユビキチン結合蛋白質の結晶構造解析
損傷乗り越え複製(translesion synthesis)は、真核細胞がDNAの損傷を乗り越えて複製を行なう主要な経路である。DNAに損傷が起こると、核内増殖抗原(PCNA;proliferating cell nuclear antigen)がモノユビキチン化される。損傷乗り越え複製を行なうYファミリーポリメラーゼpolι(iota)およびpolη(eta)のC末端領域にはそれぞれ新規ユビキチン結合ドメインUBMおよびUBZが存在する。これらのユビキチン結合ドメインは、これらのポリメラーゼとモノユビキチン化したPCNAとの結合のために必要であり、損傷乗り越え複製に重要な調節的役割を担っている。平成19年度はpolηの新規ユビキチン結合ドメインUBZについて結晶構造解析に成功した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ヒトDNAポリメラーゼηのユビキチン結合Znフィンガードメインの結晶構造解析2008

    • 著者名/発表者名
      鈴木喜大、川崎政人、加藤龍一、Marzena Bienko、Ivan Dikic、若槻壮市
    • 学会等名
      第25回PFシンポジウム
    • 発表場所
      KEK、つくば
    • 年月日
      2008-03-19
  • [学会発表] ヒトDNAポリメラーゼηのユビキチン結合UBZドメインの結晶構造2007

    • 著者名/発表者名
      鈴木 喜大
    • 学会等名
      第30回日本分子生物学会年会、第80回日本生化学会大会合同大会(BMB2007)
    • 発表場所
      パシフィコ横浜、横浜
    • 年月日
      2007-12-11
  • [学会発表] Crystallographic analysis of the ubiquitin-binding zinc finger domain of human DNA polymerase eta2007

    • 著者名/発表者名
      Nobuhiro Suzuki
    • 学会等名
      2nd International Symposium on Diffraction Structural Biology
    • 発表場所
      Tower Hall Funabori,Tokyo
    • 年月日
      2007-09-12

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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