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2007 年度 実績報告書

両親媒性化合物による環境ストレス応答機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19570161
研究機関東京大学

研究代表者

上園 幸史  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30251408)

キーワード局所麻酔剤 / 抗精神病薬 / 界面活性剤 / 出芽酵母 / ストレス応答 / 翻訳開始 / アクチン
研究概要

出芽酵母を用いて環境ストレスや薬剤による翻訳開始やアクチン骨格を統括的に制御するシステム原理を解明し、それを制御する薬剤の開発を行う事が目的である。
これら薬剤の作用する経路を調べたところ、局所麻酔剤や抗精神病薬による翻訳開始の阻害にはグルコース飢餓ストレス応答に関わるプロテインフォスファターゼの制御因子Reg1が関与し、陽イオン性界面活性剤による阻害には同ストレス系のA-キナーゼが関与する事実を明らかにした。この結果からこれらの薬剤による制御にはグルコース飢餓ストレス応答経路が関与していると考えられる。
翻訳開始やアクチン極性化に阻害作用を示す薬剤の構造的特徴として、両親媒性、界面活性能、また親水部のチャージが重要である事を明らかにした。種々の化合物の阻害活性を調べたところ、両親媒性化合物の一つトリメチル化合物が環境ストレスや薬剤と同様に翻訳開始やアクチン極性化の阻害能を持つ事実を見いだした。さらにこの化合物をベースにした種々の化合物で解析を行ったところ、薬剤の疎水部を改変することで阻害活性を自在に制御できる事実を見いだした。また親水部のチャージを改変することでアクチン骨格だけを制御することもできることがわかった。この解析結果を基に、実際に局所麻酔剤や抗精神病薬と同レベルの阻害活性を持つ薬剤のスクリーニングにも成功した。従って新しい概念に基づく創薬の可能性を提示できると考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 界面活性剤による翻訳開始とアクチン骨格の制御機構2008

    • 著者名/発表者名
      上園幸史
    • 学会等名
      日本農芸化学会大会
    • 発表場所
      名古屋 名城大学
    • 年月日
      2008-03-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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