• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

腱・靭帯細胞の運命決定と組織化の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 19570205
研究機関京都大学

研究代表者

宿南 知佐  京都大学, 再生医科学研究所, 准教授 (60303905)

研究分担者 西崎 有利子  京都大学, 再生医科学研究所, 研究員(学術研究奨励) (90378901)
キーワード腱 / 靱帯 / 強靱結合組織 / Tenomodulin / Chondromodulin-I / 腱細胞
研究概要

本研究では、腱・靱帯細胞の分化マーカーであるTenomodulin (TeM)の発現を指標にして、腱・靱帯形成に関与するシグナル分子の実体を解明し、腱・靱帯細胞分化誘導システムの確立を目指している。本年度は、トランスジェニックマウス胚とラット腱細胞を用いた解析によって、マウスTeM promoter近傍に、腱・靱帯特異的発現制御を担うenhancerを同定した。当初、ニワトリ肢芽細胞を用いて、TeMの発現を誘導する転写因子を検索する計画であったが、同定したenhancerがマウス由来なので、哺乳類細胞(ラット腱細胞、ATDC5細胞、NIH3T3細胞)を用いて解析を進めた。enhancerには5つのE-boxとEts siteが含まれていたので、腱・靱帯で発現するb-HLH型の転写因子(E12、E47、Twist 1/2,Scleraxis)とEts転写因子(Pea3、Erm)をenhancerのluciferase reporterと共発現させ、転写活性を測定した。その結果、このenhancerには、Twist/E12が結合して転写活性を正に制御するE-boxが存在することが判明した。前年度に、Twist1/2は、Scxと同様にニワトリ腱細胞で過剰発現させるとTeMのmRNAレベルを上昇させることが明らかになっている。また、2つのE-boxと1つのEts siteを含む40 bpの領域を7コピー連結したluciferase reporterとTwist1/2、E12/E47、Pea3をラット腱細胞に共発現させると相乗的に転写活性が上昇した。TeMが発現していないNIH3T3細胞にTwist2/E12を共発現させても転写活性が3.5倍上昇した。このように、TeMの発現を指標として、腱・靱帯細胞分化の誘導に寄与する転写因子群の一端を明らかにすることに成功した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Local tenomodulin absence, angiogenesis, and matrix metalloproteinase activation are associated with the rupture of the chordae tendineae cordis2008

    • 著者名/発表者名
      N. Kimura, C. Shukunami, D. Hakuno, M. Yoshioka, S Miura, 他
    • 雑誌名

      Circulation 118

      ページ: 1737-1747

    • 査読あり
  • [学会発表] Tenomodulin遺伝子の腱・靭帯特異的な転写制御領域の解析2008

    • 著者名/発表者名
      西崎有利子, 杉本由紀, 開祐司, 宿南知佐
    • 学会等名
      第40回日本結合組織学会学術大会・第55回マトリックス研究会大会合同学術集会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-05-30

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi