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2007 年度 実績報告書

縄文系弥生人と渡来系弥生人の耳垢型決定遺伝子の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19570227
研究機関長崎大学

研究代表者

佐伯 和信  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80195966)

研究分担者 吉浦 孝一郎  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00304931)
分部 哲秋  長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 講師 (50124847)
キーワード弥生人骨 / 耳垢型遺伝子 / 古代DNA
研究概要

今年度前半期は、佐賀県鳥栖市安永田遺跡出土の渡来系弥生人骨31体の試料から耳垢型決定遺伝子(ABCC11上のrs17822931)の解析を試みて、12体の耳垢型を導き出し、渡来系弥生人にも乾型だけではなく湿型も存在していることが示された。その成果の一部は、日本人類遺伝学会第52回大会で発表した。渡来系弥生人の耳垢の乾型、湿型頻度は、渡来系弥生人の原郷や移動の問題とも関連しており、その意義は大きい。
古人骨のDNA解析の作業過程において、起こりうる最大の問題はコンタミネーション(DNAの汚染)である。私たちは、作業環境や器具を清潔にすることはもちろん、ディスポーダブルの白衣、手袋、帽子、マスクの着用、DNA抽出とPCRの作業でピペットを別にすること、クリーンベンチあるいは隔離された部屋での作業、フィルターチップの使用などを講じており、コンタミネーションの原因をできるだけ排除している。しかしながら学会発表において、コンタミネーションの可能性も否定できないのではないかとの指摘を受け、新たに次のような基準を設けた。(1)耳垢型決定遺伝子を解析する前にミトコンドリアDNAが解析されている。解析の結果、スタッフおよび古人骨の整理等に携わった人と塩基配列が一致した場合には除外する。(2)古人骨の耳垢型遺伝子の特定には、少なくとも5回以上の解析結果から行う。現在、この基準の下に、安永田遺跡出土の弥生人骨試料を再度解析しているところである。来年度は渡来系弥生人骨の解析数を増やすとともに、縄文系弥生人の解析にも着手したい。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 南九州(宮崎県)古墳人のミトコンドリアDNA解析(予報)2007

    • 著者名/発表者名
      佐伯 和信, 吉浦 孝一郎, 新川 詔夫, 東憲 章, 岡本 圭史, 分部 哲秋
    • 学会等名
      第61回日本人類学会大会
    • 発表場所
      日本歯科大学新潟生命歯学部
    • 年月日
      20071006-08
  • [学会発表] 古人骨における耳垢遺伝子解析の試み2007

    • 著者名/発表者名
      佐伯 和信, 吉浦 孝一郎, 新川 詔夫, 岡本 圭史, 分部 哲秋
    • 学会等名
      日本人類遺伝学会第52回大会
    • 発表場所
      京王プラザホテル
    • 年月日
      2007-09-15
  • [図書] 『横尾貝塚』(担当部タイトル:大分県大分市横尾貝塚出土人骨の形態的特徴(概報))2008

    • 著者名/発表者名
      分部 哲秋, 佐伯 和信, 岡本 圭史
    • 総ページ数
      280-285
    • 出版者
      大分市教育委員会

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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