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2008 年度 実績報告書

切りバラ収穫後の開花制御を目指した花弁細胞壁の緩みに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19580030
研究機関名古屋大学

研究代表者

山田 邦夫  名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教 (30345871)

キーワードバラ / 花弁成長 / エクスパンシン / キシログルカンオリゴ糖 / XTH / 細胞壁 / フコシルラクトース / RNAi
研究概要

本研究では、細胞壁強度の調節によるバラの切り花品質の向上をめざし、細胞壁の緩みとバラ花弁細胞の肥大成長の関係を明らかにすることを目的とした。これまでの報告で、トマトの頂端分裂組織では「細胞壁の緩み」が葉の原基形成の引き金になっていることが分かっている。その頂端分裂組織には、細胞壁関連のタンパク質として「エクスパンシン」や「エンド型キシログルカン転移酵素/加水分解酵素(XTH)」の存在が確認されている。これらタンパク質・酵素の働きの解明を通して、細胞壁の緩みと花弁肥大成長との関係を詳細に明らかにすることを目指してきた。本年度は、XTHの特異的な阻害剤であると推定されているフコシルラクトースがバラ花弁におけるXTH遺伝子の発現を制御している可能性を見出した。しかし、フコシルラクトースは今回の実験では切りバラ花弁成長そのものは制御できなかった。このことは今後の課題である。一方、遺伝子組換えによる機能解析実験は、バラは遺伝子組み換え作出が困難であるため、遺伝子組み換えが可能な花卉としてトルコギキョウを用いた。導入遺伝子としてエクスパンシンやXTHをターゲットとしたRNAiベクターを用いて、アグロバクテリウム法により感染させ、現在選抜段階にある。残念ながら研究期間内には開花させるまでは生育に至らなかったが、実際に植物体を作製できたことは大きな進展であり、今後の解析のための重要な材料を提供できたといえる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Properties of sorbitol dehydrogenase in strawberry fruit and enhancement of the activity by fructose and auxin2008

    • 著者名/発表者名
      Duangsrisai Sutsawat
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese Society for Horticultural Science 77

      ページ: 318-323

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stimulation of rooting by exposing cutting of runner plants to low temperatures to allow the raising of strawberry seedling during summer2008

    • 著者名/発表者名
      Yaoko Saito
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese Society for Horticultural Science 77

      ページ: 180-185

    • 査読あり
  • [学会発表] 紫外線により誘導されるブドウのABC輸送体VvPDR12008

    • 著者名/発表者名
      鈴木真実
    • 学会等名
      園芸学会2008年度秋季大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2008-09-27
  • [学会発表] トマトの有機酸トランスポーターSltDT1の解析2008

    • 著者名/発表者名
      松浦由布子
    • 学会等名
      園芸学会2008年度秋季大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2008-09-27
  • [学会発表] 液胞幕局在と推定されるトマト糖輸送体SlVGTの解析2008

    • 著者名/発表者名
      奈島賢児
    • 学会等名
      園芸学会2008年度秋季大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2008-09-27
  • [学会発表] 切りバラの花弁成長制御を目指した園芸生理学的研究2008

    • 著者名/発表者名
      山田邦夫
    • 学会等名
      第2回園芸生理ワークショップ(園芸学会2008年度秋季大会 小集会)
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2008-09-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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