研究課題
根粒菌が土壌中で生活しているスタイルから共生スタイルへ変化する時のタンパク質の変化や、根粒オルガネラ(ミトコンドリア)タンパク質について網羅的に解析を行い、共生窒素固定に関与するタンパク質を検素することを目的とした。ダイズ根粒バクテロイドタンパク質は、パーコール密度勾配により分画し抽出した。その後二次元電気泳動を行いCBB染色後ゲルからタンパク質を切り出し、ペプチドマスフィンガープリント(PMF)法によりタンパク質の同定を行った。タンパク質は、感染後7,10,14,21,28,49日目のそれぞれのバクテロイドとFree iving根粒菌から抽出した。イメージマスターを用いて画像解析を行った結果、278個のアノテーションによるタンパク質スポットのうち、167個のタンパク質を同定することが出来た。このプロテオーム解析結果を利用してダイズ根粒菌バクテロイドで発現するタンパク質発現を抑制させた根粒菌破壊株を作製し、根粒形成あるいは共生窒素固定に関与するバクテロイドタンパク質を検索した。その結果、Bj80変異株が共生窒素固定に関与する遺伝子を欠損していることが明らかとなった。このタンパク質は低酸素分圧で誘導されるシトクロームcオキシダーゼ酵素に銅を輸送する金属シャペロンであることが示唆された。
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