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2007 年度 実績報告書

蛋白質問相互作用と機能ネットワークの観点からの転写制御機構群の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19580081
研究機関埼玉大学

研究代表者

朝井 計  埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (70283934)

キーワード枯草菌 / 膜局在プロテアーゼ / 抗σ蛋白質
研究概要

膜外のシグナルを受けて,膜に局しているプロテアーゼが転写因子を負に制御している抗転写因子蛋白質を物理的に切断して,転写を活性化する情報伝達機構があらゆる生物に保存されており,近年注目されている。細菌では,ECFσ因子と膜結合型の抗σ蛋白質との結合が,膜局在プロテアーゼによって切断されることで制御されている。
枯草菌の7種類のσ因子-抗σ蛋白質システムの詳細な制御機構は未だ不明であるので,本研究ではこれを明らかにし,さらに生物がシステムとして有している機能ネットワーク構造の総体をも明らかにすることを目的としている。
1)σ因子と抗σ蛋白質の相互作用をもたらす,アミノ酸残基,立体構造を解析する。σ因子-抗σ蛋白質システム間の相互作用の特徴を比較検討し,特異性を生み出している,アミノ酸残基,立体構造を解析する。枯草菌に近縁の4種類のBacillus属細菌間で保存されているECFσ因子,SigWとSigMについて,酵母ツーハイブリッド法を用いて,σ因子-抗σ蛋白質蛋白質間の相互作用をモニタした。枯草菌以外の菌のSigWと抗SigW間,あるいはSigMと抗SigM間にも相互作用は検出された。しかし,SigWと抗SigWは種をこえて全ての組み合わせで相互作用したが,SigMと抗SigMの相互作用は種特異的であった。現在サイトディレクテッド変異法を用いて,相互作用に重要なアミノ酸残基の検出を試みている。
2)抗σ膜蛋白質の制御に関わる膜局在プロテアーゼを捜索する。ランダム変異をトランスポゾンにより誘発し,抗σ蛋白質の制御因子のスクリーニングを行った。数種類の候補株のトランスポゾンの挿入部位を同定した。機能未知な遺伝子も多く,現在解析中である。
3)以上の解析で明らかとなった因子,モデルについて,in vitro転写系を用いて解析する。Non-RIのジコキシゲニン標識による系の構築を行った。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (7件)

  • [雑誌論文] A viable Bacdlus subtilis strain without functional extracytoplasmic function sigma genes2008

    • 著者名/発表者名
      Asai K
    • 雑誌名

      J Bacteriol 190(7)

      ページ: 2633-2636

    • 査読あり
  • [学会発表] 枯草菌の自己溶菌の転写制御機構2008

    • 著者名/発表者名
      朝井 計
    • 学会等名
      日本農芸化学会2008年度大会
    • 発表場所
      名古屋・名城大学
    • 年月日
      2008-03-28
  • [学会発表] 枯草菌の複数シグマ因子による転写制御ネットワーク解明の試み2008

    • 著者名/発表者名
      朝井 計
    • 学会等名
      第2回日本微生物ゲノム学会大会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-03-07
  • [学会発表] 枯草菌と好熱性細菌Geobacillus kaustophilusにおけるECFシグマ因子の比較解析2008

    • 著者名/発表者名
      矢野 晃一
    • 学会等名
      第2回日本微生物ゲノム学会大会
    • 発表場所
      大阪大学
    • 年月日
      2008-03-07
  • [学会発表] 枯草菌シグマ因子群によるネットワーク制御機構2007

    • 著者名/発表者名
      朝井 計
    • 学会等名
      日本遺伝学会第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-21
  • [学会発表] 蛍光標識RNAによるin vitro transcription systemの構築とその適応例2007

    • 著者名/発表者名
      矢野 晃一
    • 学会等名
      日本遺伝学会第79回大会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2007-09-21
  • [学会発表] A Baeillus subtilis strain without functional ECF sigma genes2007

    • 著者名/発表者名
      定家 義人
    • 学会等名
      グラム陽性細菌のゲノム機能国際会議
    • 発表場所
      イタリア・ピサ
    • 年月日
      2007-06-24
  • [学会発表] The Sigma-I of Baeillus subtilis, regulation and function2007

    • 著者名/発表者名
      朝井 計
    • 学会等名
      グラム陽性細菌のゲノム機能国際会議
    • 発表場所
      イタリア・ピサ
    • 年月日
      2007-06-24

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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