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2007 年度 実績報告書

細菌細胞壁のテイコ酸修飾における細胞骨格蛋白質の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 19580085
研究機関信州大学

研究代表者

山本 博規  信州大学, 繊維学部, 准教授 (20262701)

キーワードテイコ酸 / 細胞骨格蛋白質 / 細胞壁修飾 / 枯草菌 / 細胞分離酵素
研究概要

まず枯草菌細胞壁のテイコ酸を特異的に検出する実験手法を確立することを目的とした。最初にDAPIでDNAを染色したphi29ファージを用いてテイコ酸の検出を試みたが、宿主に対するファージDNAの注入が非常に早く、宿主のDNAも短時間で染色されてしまうことがわかった。そこで次に、蛍光標識されたconcanavalin A(AF488-ConA)を用いて枯草菌細胞の染色条件を検討したところ、氷上で20分間染色したものが最も明瞭に染色されることが解った。またテイコ酸のグルコース修飾に関与するgtaB遺伝子破壊株では、蛍光は全く観察されなくなった。このことからAF488-ConAはテイコ酸のグルコース残基を特異的に検出していることが明らかになった。しかしながら、野生株の染色パターンは細胞表面全体的に均一ではなかった。これはメジャーテイコ酸とマイナーテイコ酸におけるグルコース修飾の違いに起因している可能性が考えられた。すなわちConAはマイナーテイコ酸にはほとんど結合できず、メジャーテイコ酸の検出の妨げとなっている可能性が考えられた。そこでマイナーテイコ酸合成遺伝子をコードするggaAB遺伝子を破壊した変異株を用いて染色パターンを調べた。その結果、野生株に比べて非常に均-な染色パターンが得られたことから、今後はマイナーテイコ酸欠損株をバックグラウンドとして、蛍光標識プローブであるAF488-ConAを用いることにより、枯草菌細胞壁におけるメジャーテイコ酸の修飾機構を明らかにしていくこととした。
また、テイコ酸輸送に関与するTagGHの条件変異株の作成に時間を要したため、これらの株を用いたLytF-6xFLAGの局在部位観察はこれから行う予定である。同様に奈良先端大・石川助教の協力により、酵母2ハイブリッド解析の準備も整いつつあるので、今後解析を進める予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Characterization of new L,D-endopeptidase gene product CwlK(previous YcdD)that hydrolyzes peptidoglycan in Bacillus subtilis.2007

    • 著者名/発表者名
      Fukushima, T., et. al.
    • 雑誌名

      Mol. Genet. Genomics 278

      ページ: 371-383

    • 査読あり
  • [学会発表] 枯草菌の細胞壁溶解酵素の局在性とテイコ酸による影響2008

    • 著者名/発表者名
      三宅由希子, 黒澤真一郎, 久岡美晴, 山本博規, 関口順一
    • 学会等名
      日本農芸化学会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      2008-03-27

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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