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2008 年度 実績報告書

細菌細胞壁のテイコ酸修飾における細胞骨格蛋白質の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 19580085
研究機関信州大学

研究代表者

山本 博規  信州大学, 繊維学部, 准教授 (20262701)

キーワードテイコ酸 / 細胞骨格蛋白質 / 細胞壁修飾 / 枯草菌 / 細胞分離酵素 / リポテイコ酸
研究概要

昨年度までに、glucoseを特異的に認識するレクチンであるConcanavalin A (ConA)を用いたmajor WTAの局在観察法を確立した。本年度はConAを用いて、GtaBおよびTagEの発現量を制御することにより、major WTAの細胞壁修飾メカニズムの解明を試みた。GtaBおよびTagEそれぞれの枯渇時の細胞をConA-TMRで染色した結果、全く染色されないことがわかった。GtaBはmajor WTAおよびリポテイコ酸(LTA)にグルコースを供給するために必要な酵素であり、グルコース1リン酸をUDP-グルコースに変換する。GtaBにより生産されたUDP-グルコースは、TagEによりmajor WTAのグリセロールリン酸の繰り返しユニットにおけるC2位のグルコース修飾に用いられる。また同様にUDP-グルコースはUgtPによりリポテイコ酸の細胞膜リン脂質への結合に必要なアンカー部分に変換される。従ってTagE条件変異株においてConA-TMRが全く結合しなかったことから、ConA-TMRはmajor WTAに含まれるグルコース修飾部位を特異的に認識していることが明らかになった。また、GtaBを枯渇させた細胞に関してその発現をIPTGで誘導した場合、約60分後から細胞側面に螺旋状の蛍光が現れ始め、最終的には細胞全体に均一な蛍光が観察された。逆にGtaBとTagEをそれぞれ枯渇させていくと、細胞側面から螺旋状に蛍光が弱くなり、最終的には全く蛍光が見られなくなった。これらの結果から、major WTAは細胞側面において螺旋状に修飾されていることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] The major and minor wall teichoic acids prevent the sidewall localization of vegetative DL-endopeptidase LytF in Bacillus subtilis.2008

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto, H., et al.
    • 雑誌名

      Molecular Microbiology 70

      ページ: 297-310

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Post-translational control of vegetative cell separation enzymes through a direct interaction with specific inhibitor IseA in Bacillus subtilis.2008

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto, H., et al.
    • 雑誌名

      Molecular Microbiology 70

      ページ: 168-182

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Identification and characterization of novel cell wall hydrolase CwlT : a two-domain autolysin exhibiting N-acetylmuramidase and DL-endopeptidase activities.2008

    • 著者名/発表者名
      Fukushima, T., et al.
    • 雑誌名

      Journal of Biological Chemistry 283

      ページ: 11117-11125

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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