• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

エノキタケ実体誘導に関与する遺伝子群の機能解析と遺伝子操作系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19580086
研究機関信州大学

研究代表者

下坂 誠  信州大学, 繊維学部, 教授 (90187477)

研究分担者 田口 悟朗  信州大学, 繊維学部, 講師 (70252070)
キーワード担子菌キノコ / 遺伝子操作 / 子実体 / アグロバクテリウム / エノキタケ
研究概要

担子菌キノコは食品としても生理活性物質の供給源としても重要である。しかし、一般にキノコと呼んでいる子実体ができる仕組みについては不明な点が多い。そのため、人工栽培によって安定に子実体を作ることができるキノコの種類はごく限られたものである。貴重なキノコを効率よく人工栽培するためには、子実体形成の機構を理解することが重要である。これまでに人工栽培が可能なエノキタケを実験材料に用いて、子実体が形成されるときにのみ特異的に発現する遺伝子を約600個分離した。この中には子実体形成の鍵となる遺伝子が含まれると考えられる。そこで、分離した遺伝子のはたらきを調べるためエノキタケにおける遺伝子操作実験系を開発した。
1.エノキタケで使用可能なレポーター遺伝子の検討
エノキタケ細胞内で遺伝子の発現量をモニタリングするため、蛍光を発する遺伝子の使用を検討した。アグロバクテリウムを用いて、緑色蛍光タンパク質遺伝子と細菌由来の赤色蛍光遺伝子を導入した結果、後者において明瞭な赤色蛍光を観察できレポーター遺伝子として利用可能であることがわかった。
2.遺伝子発現抑制用ベクターの作成
子実体形成期に特異的に発現する遺伝子の機能を調べるひとつの手段として、目的遺伝子の配列に相当する二本鎖RNA分子を細胞に導入し、該当遺伝子の発現を強力に抑制するRNA干渉法と呼ばれる方法の適用を検討した。種々の遺伝子に対して、簡便に二本鎖RNA分子を作ることができる汎用性のあるベクターpFungiwayを作成した。このベクターは担子菌キノコを含めて幅広い菌類に使用可能であり、遺伝子機能解明のための強力な実験ツールとして期待できる。今後は、エノキタケの子実体形成に関わる遺伝子の機能解明に用いる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 担子菌エノキタケにおける形質転換系の開発と遺伝子発現抑制用ベクターの構築2008

    • 著者名/発表者名
      関屋秀一
    • 学会等名
      日本農芸化学会2008年度大会
    • 発表場所
      名古屋市
    • 年月日
      2008-03-27
  • [学会発表] 担子菌エノキタケにおけるAgrobacteriumを介した形質転換系とRNAi用ベクターの開発2007

    • 著者名/発表者名
      関屋秀一
    • 学会等名
      日本きのこ学会2007年度大会
    • 発表場所
      旭川市
    • 年月日
      2007-09-20

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi