1 植物Mg^<2+>膜輸送タンパク質recombinant proteinの調製 シロイヌナズナArabidopsis thaliana由来のCorAファミリータンパク質AtMRS2-10、および葉緑体輸送シグナルを欠いたrecombinantタンパク質を大腸菌で発現し、精製した。 2 Mg^<2+>膜輸送タンパク質のキャラクタリゼーション Recombinantタンパク質をリボソームに組み込み、外液にMg^<2+>を加えて一定時間インキュベーションしたのち、リポソーム内のMg含量を原子吸光分析法を用いて、また、遊離Mg^<2+>濃度を蛍光指示薬mag-fura-2を用いて測定した。リポソームに再構成したAtMRS2-10のMg^<2+>輸送活性は、CorAの特異的阻害剤であるヘキサンコバルトによって阻害された。また、リポソーム外液にMg^<2+>とCo^<2+>を共存させたとき、リポソーム内へのMg^<2+>輸送量は大きく減少し、AtMRS2-10がCo^<2+>を輸送する可能性が示唆された。CorAファミリータンパク質に保存されているGMNモチーフのMet残基を変異させることにより活性を失うことが示された。 3 Mg^<2+>要求性大腸菌Mg^<2+>膜輸送タンパク質遺伝子多重変異株の作成 corA、mgtA遺伝子を欠失させたMg^<2+>要求性の大腸菌多重変異株を作成した。この変異株の生育には、外液に10mM Mg^<2+>が必要であり、CorA、MgtAの2種類のタンパク質が、大腸菌では主要なMg^<2+.輸送タンパク質としてはたらいていることが示された。
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