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2007 年度 実績報告書

ストレスに応答したIGFBP-1遺伝子転写制御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 19580150
研究機関明治大学

研究代表者

竹中 麻子  明治大学, 農学部, 准教授 (40231401)

キーワード栄養学 / シグナル伝達 / 食品 / ストレス / 発現制御
研究概要

平成19年度は,酸化ストレスおよび栄養ストレスがmTORを不活性化する機構を明らかにすることを主要な目的として研究を行った。その結果,以下の2点について明らかにすることができた。
(1)栄養ストレスは動物個体においてmTOR経路を不活性化する:タンパク質低栄養モデルとして,無タンパク質食で成長期のWistar系雄ラットを7日間飼育し,摂食刺激(インスリン刺激)によるmTORを介した遺伝子(インスリン様成長因子結合タンパク質-1,IGFBP-1)の発現制御を解析した。その結果,通常食摂取ラットではインスリンに応答したIGFBP-1遺伝子発現制御が見られたのに対し,栄養ストレス負荷ラットではこの制御が消失していた。
(2)栄養ストレスによるmTOR不活性化は酸化ストレスの抑制によって解除できる:無タンパク質食摂取ラットでmTOR依存性IGFBP-1遺伝子発現制御が消失していたが,無タンパク質食に抗酸化物質(α-トコフェロール,アスコルビン酸)を添加して摂取させて酸化ストレスを抑制した場合(酸化ストレスマーカー値の低下により確認),インスリンによるmTOR依存性遺伝子発現制御がふたたび見られるようになった。
一連の結果は,低栄養ストレスが生体内で酸化ストレスを介してmTORを介したIGFBP-1遺伝子の転写制御に影響を及ぼしている可能性を強く示していた。さらに,この制御が動物個体の摂食応答という,生理的なモデルで得られたことの意義は大きいと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 無タンパク質摂取ラットにおける肝臓インスリン依存性遺伝子発現応答2008

    • 著者名/発表者名
      植竹 絵梨、勝股 快仁、山崎 太朗、木村 久美、竹中 麻子
    • 学会等名
      2008年日本農芸化学会大会
    • 発表場所
      名城大学天白キャンパス(名古屋)
    • 年月日
      2008-03-28

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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