申請者はこれまでにAMPKによって直接リン酸化される新規の転写因子であるAICAR Responsive Element Binding Protein(AREBP)と名づけた新規転写因子を同定した。AREBPはリン酸化依存的にPEPCK遺伝子発現を負に調節することを明らかにした。これをさらに発展させ、AREBPの遺伝子改変動物を用いた個体レベルの解析を中心とした研究を行った。AREBPおよびAREBP_<S470A>の生体における機能を解析するためこれらの遺伝子を過剰に発現させたトランスジェニックマウスを作出した。AREBPおよびAREBP_<S470A> cDNA全長及びV5エピトープを含むDNA断片を、serum amyloid P componentプロモーター(SAP)をもつペクターに組み込んだ。SAP-AREBPおよびSAP-AREBP_<S470A> DNA断片をC57BL/6マウスの受精卵にマイクロインジェクションし、キメラマウスを多数数得た。PCR法とサザンブロット法の併用によりgerm line positiveなマウスを選択した。ウエスタンブロット法やノザンブロット法により発現量の異なる複数のマウス系統を樹立した。
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