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2007 年度 実績報告書

湿地生樹木の湛水耐性機構-微小酸素電極を用いた樹体内の酸素動態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19580164
研究機関東京大学

研究代表者

益守 眞也  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50282702)

研究分担者 丹下 健  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20179922)
小島 克己  東京大学, アジア生物資源環境研究センター, 教授 (80211895)
キーワード湿地生樹木 / 湛水ストレス / 沈水ストレス / 通気組織 / Melaleuca / 異形葉性 / 微小酸素電極 / Syzygium
研究概要

本研究課題は,湿地に生育する樹種を対象に,根系が水中に没したとき(湛水)あるいは全身が水中に没したとき(沈水)の樹体内の酸素の動態を微小酸素電極を使って実測し,その耐性機構を明らかにしようとするものである。
タイの湿地周辺に生育するSyzygium属樹種の幼樹を湛水条件で育成したところ,成長量などに指標される湛水耐性に,現地での分布に対応した樹種間差が見られた。より耐性の高い種を用い,根内の酸素分圧を計測できる微小酸素電極の作製に成功した。この電極を用いた実験により根圏をほぼ無酸素状態にしても根内には酸素が存在していることや,その酸素が周皮に作られた二次通気組織を経て地上部から送り込まれていることなどを定量的に確認した。
一方,Melaleuca cajuputi幼樹は沈水条件においても伸長成長するが,暗黒にすると成長せずに死亡していくことから,水中でも光合成を維持しエネルギーを獲得していることが示唆された。一部の葉の形態が気中葉とは異なる異形性を示すことが確認された。水中異形葉は解剖学的にも気中葉とは異なっていた。高木性の陸生植物でありながら,沈水条件に対して水生植物的な適応反応を示すことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 2008

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 沈水した Melaleuca cajuputi の成長と異形葉形成に及ぼす溶存二酸化炭素濃度の影響2009

    • 著者名/発表者名
      田中一生, 山ノ下卓, 益守眞也, 丹下健
    • 学会等名
      第120回日本森林学会大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      20090300
  • [学会発表] 低酸素条件下における Syzygium 属3種の根系への酸素供給2008

    • 著者名/発表者名
      柳澤萌人, 益守眞也, 江崎五郎, 山ノ下卓, 丹下健
    • 学会等名
      第119回日本森林学会大会
    • 発表場所
      東京農工大学
    • 年月日
      20080300

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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