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2008 年度 実績報告書

クロノシークエンス法を用いた森林土壌における有機炭素蓄積速度の評価

研究課題

研究課題/領域番号 19580181
研究機関独立行政法人森林総合研究所

研究代表者

吉永 秀一郎  独立行政法人森林総合研究所, 立地環境研究領域, 室長 (10353913)

研究分担者 森貞 和仁  独立行政法人森林総合研究所, 温暖化対応推進拠点, チーム長 (70353886)
キーワード森林土壌 / 有機炭素 / 蓄積速度 / クロノシークエンス / 火山噴出物 / 岩屑流堆積物 / 土壌生成
研究概要

本研究の目的は、森林のCO_2吸収機能をより正確に評価するために、森林土壌における有機炭素の蓄積速度を各地で測定し、日本における炭素蓄積速度の値域を解明することである。平成20年度は、引き続き大隅半島北部都城盆地周辺において火山噴出物を母材とする土壌、また静岡県安倍川源流部の大谷崩れによる岩屑流堆積物ならびに高知県佐喜浜川源流部加奈木崩れによる岩屑流堆積物を母材とする土壌を対象として有機炭素の蓄積速度を測定した。都城盆地周辺では、広い範囲において桜島安永噴火(1779年)による火山噴出物の上位には15cm弱程度のA層の発達が認められ、有機炭素の蓄積速度を算出すると0.01kg m^<-2> y^<-1>の範囲の値を示した。大谷崩れによる岩屑流堆積物、加奈木崩れによる岩屑流堆積物には5〜8cm程度のA層が発達していた。岩屑流堆積物は礫が多く含まれ、細粒部が少ないために、大谷崩れによる岩屑流堆積物における有機炭素の蓄積速度は0.004kg m^<-2> y^<-1>と火山噴出物に比べて低い値を示した。日本の森林土壌の30cmまでの炭素蓄積量は平均で約7kg m^<-2>とされているので、本研究で明らかにされた有機炭素蓄積速度から単純に算出すると、日本の森林土壌における炭素の蓄積のためには平均数百年から千年程度の土壌生成期間が必要であることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 1960年代の森林における堆積有機物層について2009

    • 著者名/発表者名
      森貞和仁
    • 雑誌名

      関東森林研究 60(印刷中「掲載確定」)

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2008

    • 著者名/発表者名
      吉永秀一郎
    • 雑誌名

      土壌の生成、土壌の分類、「環境事典」項目分担執筆(旬報社)

      ページ: 759-761

  • [学会発表] 日本の森林土壌の初期生成過程における有機炭素蓄積速度2009

    • 著者名/発表者名
      吉永秀一郎、森貞和仁
    • 学会等名
      日本森林学会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-03-26
  • [学会発表] 新期降下テフラ上に発達した土壌における有機炭素蓄積速度2008

    • 著者名/発表者名
      吉永秀一郎
    • 学会等名
      日本土壌肥料学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2008-09-09
  • [学会発表] 日光・千手が原の河畔林における土壌有機炭素の蓄積速度2008

    • 著者名/発表者名
      吉永秀一郎、阪田匡司、酒井武
    • 学会等名
      日本ペドロジー学会
    • 発表場所
      筑波大学
    • 年月日
      2008-04-05

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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