• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

糖鎖分解酵素の遺伝子を導入したポプラの細胞壁微細構造

研究課題

研究課題/領域番号 19580188
研究機関京都大学

研究代表者

馬場 啓一  京都大学, 生存圏研究所, 助教 (20238223)

キーワード細胞壁 / ヘミセルロース / 木材 / あて材
研究概要

木本植物の茎は、木部にあて材を形成することで屈曲による姿勢制御をしている。双子葉植物は主に屈曲したい側に引張あて材を形成し、その強い引張の成長応力によって茎を曲げる。引張あて材の成長応力は、主に木部繊維細胞壁のG層が発生していると言われている。キシログルカンを分解する酵素であるキシログルカナーゼの遺伝子を導入した組換え体ポプラは引張あて材形成による成長応力の発生が極めて弱く、本組換え体ポプラの引張あて材細胞壁G層の微細構造を電子顕微鏡で解析することにより、引張あて材細胞壁G層におけるキシログルカンの構造的役割を明らかにすることを目的とした。当初の計画では、急速凍結・ディープエッチング法や超薄切片法など、透過型電子顕微鏡を用いることになっていたが、実際に実験を行ってみると、解析対象とする引張あて材細胞壁G層のハイスループットな観察が難しく、また、キシログルカナーゼ組換え体と野性型ポプラの引張あて材細胞壁の違いを明瞭にすることができなかった。このため、観察機器を電界放射走査型電子顕微鏡(FE-SEM)に変更し、キシログルカナーゼ組換え体と野性型ポプラの引張あて材の横断面を直接観察することとした。その結果、組換え体では、亀裂のみられるG層が多く、セルロースフィブリル同士がほぐれた様な状態が多く観察された。また、組換え体で観察された状態は、野性株引張あて材を試験管内でキシログルカナーゼ処理することによって模倣されたため、野性株にみられたフィブリル間の接着・充填様の微細構造はキシログルカンによって形成されていることが明らかとなった。

研究成果

(2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表

  • [学会発表] キシログルカナーゼ構成発現による木部細胞壁G層の微細構造変化2008

    • 著者名/発表者名
      馬場啓一、他
    • 学会等名
      第49日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      20080320-22
  • [学会発表] キシログルカナーゼ過剰発現ポプラの引張あて材におけるG層の微細構造解析2007

    • 著者名/発表者名
      間野絵梨子、他
    • 学会等名
      第57回日本木材学会大会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      20070808-10

URL: 

公開日: 2010-02-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi