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2008 年度 実績報告書

ブリ属魚類養殖場における新型および旧型レンサ球菌感染症の疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19580212
研究機関宮崎大学

研究代表者

吉田 照豊  宮崎大学, 農学部, 准教授 (20240294)

研究分担者 伊丹 利明  宮崎大学, 農学部, 教授 (00363573)
キーワードLactococcus garvieae / Streptococcus dysgalactiae / ブリ属養殖魚類 / 疫学研究 / 薬剤感受性 / ファージ型
研究概要

ブリ属魚類養殖場における新型および旧型レンサ球菌感染症の疫学的研究を行った。旧型レンサ球菌(Lactococcus garvieae)の薬剤感受性を調査すると共にファージ型を明らかにし、近年の旧型レンサ球菌に新しい遺伝型、ファージ型および薬剤感受性に特徴のある菌株が増加していることを明らかにした。これらの菌株は、ブリ属養殖魚類以外の養殖魚からも分離され増加していること明らかにした。これらの菌株の平板上での特徴として、莢膜が光学顕微鏡でも認められた。養殖魚以外の宿主から分離されるLactococcus garvieaeと魚類由来株の比較を遺伝的に調査した。その結果、ブリ属魚類以外の菌株とブリ属魚類由来株は明確に異なることを明らかにすると共に、他宿主由来の菌株はブリに病原性がないことを示した。
ブリ属養殖魚類由来の新型レンサ球菌(Streptococcus dysgalactiae)は、畜産動物由来のS.dysgalactiaeとその遺伝型が異なると共に、SodA遺伝子に違いが認められ、その違いを基に両者を識別できるプライマーを設計した。このプライマーで、PCRで容易に両者を識別できることが可能となった。また、薬剤感受性調査を行ったところ、養殖場において用いられる薬剤のほとんどに感受性を示したが、テトラサイクリンには耐性を示し、耐性遺伝子であるtetM遺伝子を、耐性株は保有していた。また、新型レンサ球菌は、細胞付着性が強く、培養細胞に付着した。これらの性状(疎水性が強い)を利用した選択培地(コンゴーレッド寒天培地)を開発し、自然感染魚および実験感染魚より、選択培地の応用を検討した。その結果、選択培地が有効であり養殖場において利用可能であることが判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] Surface properties of streptococcus dysgalactiae strains isolated from marine fish2009

    • 著者名/発表者名
      M. Abdelsalam, S. C. Chen, T. Yoshida
    • 雑誌名

      Bulletin of European Association of Fish Pathologist 29

      ページ: 16-24

    • 査読あり
  • [雑誌論文] artial sequencing of soda gene and its application to identification of Streptococcus dysgalactiae subsp. dysg fish.2008

    • 著者名/発表者名
      R. Nomoto, H. Kagawa, T. Yoshida
    • 雑誌名

      Letters in Applied Microbiology 46

      ページ: 95-100

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 卜糞便由来Lactococcus garvieaeの魚類由来菌株との比較研究2008

    • 著者名/発表者名
      内山成人, 上野友美, 只野健太郎, 古川三記子, 西木一生, 野本竜平, 長宗秀明, 中井敏博, 吉田照豊
    • 雑誌名

      日本水産学会誌 74

      ページ: 1085-1087

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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