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2007 年度 実績報告書

ウナギの配偶子形成におけるプロラクチン受容体の発現と生理機能

研究課題

研究課題/領域番号 19580216
研究機関北里大学

研究代表者

千葉 洋明  北里大学, 水産学部, 准教授 (50236816)

研究分担者 森山 俊介  北里大学, 水産学部, 准教授 (50222352)
キーワードウナギ / 配偶子形成 / プロラクチン / プロラクチン受容体 / 原生殖細胞 / 精原細胞 / 精子形成 / ステロイドホルモン
研究概要

ニホンウナギの精巣分化および精子形成に伴うプロラクチン(PRL)受容体の発現変化の詳細を明らかにするとともに、in vivo投与実験による生殖腺の発達におけるPRLの生理機能を調べた。
PRL受容体の特異抗体を用いた免疫染色の結果、PRL受容体はシラス期の原生殖細胞から精巣分化後の精原細胞までのあらゆる発達段階の生殖細胞に発現していた。一方、精子形成を誘起された個体の精巣では減数分裂開始以降に生殖細胞における免疫陽性反応は消失し、代って体細胞のライディッヒ細胞で発現が認められた。PRLおよびPRL受容体の遺伝子発現解析については、シロサケで得られたアミノ酸配列に基づいて縮重プライマーを合成、脳下垂体およびPRLの標的器官から抽出したRNAを用いてクローニングを進行中である。免疫染色の結果からPRLは精巣分化前後の未熟な生殖腺では生殖細胞の増殖分裂に関与し、減数分裂開始以降の精巣ではステロイドホルモンの産生に関与している可能性が示された。そこで、PRLの生殖細胞の発達に及ぼす影響をin vivo投与実験により調べた。ウナギ成魚(全長約40cm)およびウナギ幼魚(全長約10cm)を用いて、それぞれにPRL(1μg/g体重)の腹腔内連続投与もしくはPRL(1μgもしくは5μg/g餌料)の経口投与を行い、生殖腺の組織学的観察を行った。しかし、いずれのPRL投与実験においても生殖腺の発達に影響は認められなかった。また、精子形成に関わる血中性ステロイド(テストステロン、11-ケトテストステロン)量にも変化は見られなかった。以上のようにPRLの単独投与では精巣の発達に影響はみとめられなかったため、精巣のin vitro生体外器官培養法による生殖腺刺激ホルモンの存在下も含めた各種条件における生殖細胞へのPRLの影響を検討中である。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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