研究概要 |
平成21年度の研究計画は,「(1)生産者の組織化および産地形成に関した研究,(2)生産者の経営意識に関した研究,(3)マンゴーの品質についてNIRによる非破壊品質評価と食味調査を通じた品質評価システムの構築,(4)マンゴーの的確な栽培技術の確立,(5)生食用バインアップル農家の生産継続の可能性および販売形態に関した研究,(6)JAおよび流通業者の販売促進の充実,(7)消費者の沖縄県産品の認知」の7つの研究課題について分析を進めた. (1)生産者に関連して(研究課題(1),(2),(4),(5)) JAおきなわ宮島地区営農振興センターにおいて宮古島のマンゴー生産者の品質データと販路を調査した.そして,沖縄本島南部の生産者とJA営農センターを調査して,生産者の品質に対するとらえ方や経営戦略のあり方について調査した. (2)消費者の品質評価及びNIRによる品質に関連して(概究課題(3),(7)) 2008年度に調査したキーツ種の食味データを整理して,14th International conference on near infrared spectroscopyにおいてポスター報告をした. (3)流通業者の販売促進及びNIRによる品質に関して(研究課題(6)) サトウキビ:サトウキビは品質によって価格が異なる.NIRの応用がいち早く進んだ農産物である.品質管理の安定ができるよう,圃場レベルでの栽培管理の分析を行った. パインアップル:石垣市において2006年度の調査と2008年度の調査の結果を比較して,産地商人のかかわり方で流通が異なっていたことが判明した. マンゴー:JAおきなわを調査することで,販路が明確になった.そして,組織を強固にすることで価格交渉力がつき,有利な販売をもたらすことが可能となってきたことが明らかになった.
|