21世紀は、省資源かつ環境への負荷の少ない持続的発展可能な「循環型経済活動」への転換が求められる時代である。食品流通の分野においても、これまでの経済効率性を重視した「環境負荷型流通」から資源や環境に配慮した「省資源型循環流通」への転換が喫緊の課題となっている。わが国の青果物流通における輸送包装容器は、現在でも段ボール箱が中心である。しかし、21世紀を迎え、青果物流通においても、資源や環境に配慮した「省資源型循環物流」への転換のため、段ボール箱から、新しい容器循環システム(レンタル+デポジット方式)を採用し、何度も繰り返し再利用(リユース)可能なRTC(Round Trip Carrier、以下RTCと略)の導入が進みつつある。特に本研究では、青果物を対象としてRTC循環の利用拡大と紛失防止システムの情報化に関する研究を行ってきた。
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