研究概要 |
本研究は,畑地かんがいパイプラインを計画する当初の段階において,地区の実情に応じた安全でかつ経済性に優れたパイプラインシステムを選定でき,さらに最適な路線選定を可能にするための「畑地かんがい用パイプラインの安全対策の最適化」について技術指針を整備することを目的としている. 本研究の内容は,自然流下系パイプラインにおいて自動減圧弁により圧力制御する場合の安全対策の確立とポンプ送水系パイプラインにおけるポンプ急停止時の逆止弁を用いた水撃圧抑制対策の確立である. 自然流下系パイプラインにおける自動減圧弁による低圧化システムの安定性については,自動減圧弁を1台単独設置する場合と2台直列配置する場合について,現地試験で検証を行い,自励振動を発生せず,安定した制御特性が得られることを確認した. ポンプ送水系パイプラインにおけるポンプ急停止時の水柱分離については,負圧の発生と連動して生じること,さらにその後の水柱の再結合により圧力が上昇することを確認した.また,水柱分離発生後の水柱の再結合による水撃圧発生については,逆止弁を設置することにより抑制効果があることを確認した.
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