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2008 年度 実績報告書

リンゴ園における蒸発散量・土壌水分量の統合的推定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19580291
研究機関弘前大学

研究代表者

伊藤 大雄  弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00333716)

キーワード環境調和型農林水産業 / 乱流計測 / 果樹園 / 農業環境工学 / 微気象
研究概要

1. 群落内貯熱量の集中観測を、平成19年9月に続き、平成20年4月にも実施した。また融雪潜熱についても、平成20年1〜3月分を追加解析した。その結果、2〜3月の蒸発散量は融雪潜熱を考慮しなければ正確に見積もれないことがわかり、日射量と気温から融雪潜熱を推定して、蒸発散量の計算に反映させる手法を開発した。
2. 熱収支法と渦相関法によるリンゴ園の微気象・乱流観測を通年実施し、観測結果を丁寧に解析して蒸発散量を計算した。本年度は、機器の相次ぐ故障により熱収支法において観測欠落期間が生じたが、渦相関法ではほぼ毎日観測を実施できた。渦相関法と熱収支法で得た蒸発散量は、月単位にみると2月を除いてほぼ完全に一致した。
3. 蒸発散量に大きな影響を与える土壌水分張力のモニタリングを平成20年5月から開始し、現在も継続している。また、リンゴ樹の葉面積の多少が蒸散量に大きな影響を与えるため、その季節変化を知るための野外調査を実施した。
4. FAOの手法に基づいて基準蒸発散量を日々算出し、リンゴ園に日蒸発散量と比較して作物係数を求めた。現在、この作物係数が土壌水分や葉面積に応じてどのように変動し、どのような季節変化を示すのか、解析を進めている。
5. 蒸発散量を広域的に推定するには、まず日射量を広域的に推定する必要がある。そこで、多少の誤差はあるが、気象衛星ひまわり6号の可視及び赤外画像から東北地方各地の日射量を推定する手法を開発した。
6. 乱流計測器を2高渡に設置し、機器設置高度の違いが蒸発散量の計算結果に与える影響を解析する予定であったが、業者の都合で機器の納入が1月になり実施できなかった。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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