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2008 年度 実績報告書

画像化技術を用いた家畜・家禽由来味細胞の味覚応答

研究課題

研究課題/領域番号 19580341
研究機関九州大学

研究代表者

田畑 正志  九州大学, 農学研究院, 教授 (40145503)

研究分担者 西村 正太郎  九州大学, 農学研究院, 助教 (70237725)
キーワードニワトリ / 味蕾 / 培養 / ガストデューシン / 分子生物学
研究概要

本研究の最終的な目的は、家畜・家禽由来の味蕾を単離培養し、これに味物質を添加後の味蕾構成細胞の応答反応を共焦点レーザー顕微鏡で観察することである。ニワトリ味蕾の分布については、前年度の成果として学会発表を行なった。学術論文の成果は本年度に下記記載のような成果を得ることができた。この実体顕微鏡で確認できるようになった、味蕾を採取し培養系で単離する技術の確立を図ることが本年度の目的であり、これが達成されれば画像化技術を用いてその味覚受容反応の可視化がもたらされる。マイクロマニピュレータを用いて吸引採取した味蕾様細胞塊の単離培養系の確立が可能となった。同様にして得られたラット味蕾様細胞塊に対する味蕾特異的G-タンパク質のガストデューシン抗体を用いた免疫組織化学的手法により、細胞塊の一部の細胞が明瞭な陽性反応を示したことから、これら細胞塊が味蕾であることが明らかになった。現在までに、ニワトリ味蕾に対するマーカー抗体が存在しないことから、この単離培養系が確立された味蕾様細胞塊が間違いなく味蕾であることを証明する必要が生じた。そこで、分子生物学的手法を用いて、ガストデューシン予想配列を作製し、味蕾が存在する口腔内組織と他の臓器を用いてRT-PCR法を用いてその存在について検討したところ、口腔内上皮においてのみ明瞭なバンドが確認できた。この方法を味蕾様細胞塊について同様に行なったところ、ガストデューシンの存在を証明する明瞭なバンドが得られた。すなわち、この単離培養系が確立された細胞塊が間違いなく味蕾であることが証明された。この成果は学会において発表を行ない、また学術論文でもその成果の一部を発表することができた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Distribution of taste buds in layer-type chickens : Scanning electron microscopic observation.2008

    • 著者名/発表者名
      K. Kudo, S. Nishimura, s. Tabata
    • 雑誌名

      Animal Science Journal 79

      ページ: 680-685

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ニニワトリ味蕾の単離培養に関する技術的および分子生物学的検討2008

    • 著者名/発表者名
      工藤健一, 瑞慶山耕平, 西村正太郎, 田畑正志
    • 雑誌名

      味と匂学会誌 15

      ページ: 377-380

    • 査読あり
  • [学会発表] ニワトリにおける味蕾の数と苦味感受性について.2009

    • 著者名/発表者名
      工藤健一, 白石純一, 西村正太郎, 豊後貴嗣, 田畑正志
    • 学会等名
      日本畜産学会
    • 発表場所
      藤沢市
    • 年月日
      20090327-20090329
  • [学会発表] T1R3 and gustducin expressed in oral tissues of chicken.2008

    • 著者名/発表者名
      Kudo, K. -I., K. Zukeyama, K. -I. Wakamatsu, S. Nishimura, S. Tabata
    • 学会等名
      The 5th International Joint Symposium between Japan and Korea
    • 発表場所
      Daejeon, Korea
    • 年月日
      20081113-20081114
  • [学会発表] ニワトリ味蕾の単離培養に関する技術的および分子生物学的検討.2008

    • 著者名/発表者名
      工藤健一, 瑞慶山耕平, 西村正太郎, 田畑正志
    • 学会等名
      日本味と匂学会
    • 発表場所
      富山市
    • 年月日
      20080917-20080919
  • [学会発表] ニワトリにおける味覚受容体T1R3遺伝子の発現.2008

    • 著者名/発表者名
      瑞慶山耕平, 工藤健一, 西村正太郎, 田畑正志
    • 学会等名
      日本味と匂学会
    • 発表場所
      富山市
    • 年月日
      20080917-20080919
  • [学会発表] ニワトリにおけるgustducinの発現.2008

    • 著者名/発表者名
      若松啓一, 工藤健一, 田畑正志
    • 学会等名
      西日本畜産学会
    • 発表場所
      佐賀市
    • 年月日
      2008-10-26

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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