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2008 年度 実績報告書

RNA干渉作用によるネコ伝染性腹膜炎ウイルス複製制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 19580351
研究機関日本獣医生命科学大学

研究代表者

田中 良和  日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 講師 (50291159)

キーワードウイルス / ncRNA / 感染症 / 遺伝子制御
研究概要

ネコ伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)によるネコ伝染性腹膜炎(FIP)は,ワクチン開発が未だ成功しておらず,効果的な治療法も確立されていない疾患で,一度発症すると致死的な経過をたどる.
近年,転写RNAのうち,約53%ものRNAが蛋白質をコードしないノンコーディングRNA (ncRNA)であることが明らかとなった.この中にはRNA干渉に関わるsiRNA, miRNAも存在する.さらにウイルスがコードしているmiRNAも発見され,直接あるいは間接的にウイルス自身の遺伝子複製を調節していることも報告されている.
本年度は平成19年度に引き続き,ウイルス複製に影響を与える細胞内在性あるいはウイルス由来のncRNAの分離・同定を行った,ネコのncRNAデータバンクは未だ確立されていないため,すでに報告されているヒトのデータバンクを利用し, miRNAマイクロDNAアレイによるmiRNAの解析を行った.ネコ腎臓由来細胞株fcwf-4細胞によるFIPV感染実験の結果, hsa-miR-494がウイルス感染時に2.1倍上昇することが明らかとなった.また,hsa-miR-593, hsa-miR-193a-3p, hsa-miR-17が0.11倍,0.34倍,0.44倍と発現が減少した.現在,Sanger Institute miRBase Targetsを用いて生理学的意義を解析中である.さらにfcwf-4細胞を用いたFIPV感染細胞由来のncRNAライブラリーを構築した.この遺伝子プールからランダムに遺伝子シーケンスを行い,現在までに1種類の新規のncRNAを得ている.このncRNAはデータベースに存在しないものなので,ネコ特異的,あるいはFIPV特異的なものである可能性が高い.今後,感染における本遺伝子の生理学的意義を解析していく必要性がある.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Plasma metabolite concentrations and hepatic enzyme activities in pregnant Romney ewes with restricted feeding2008

    • 著者名/発表者名
      Tanaka Y.
    • 雑誌名

      Res Vet Sci. 85(1)

      ページ: 17-21

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Changes in metabolite, energy metabolism related enzyme activities and peripheral blood mononuclear cell (PBMC)populations in beef heifers with two differing liveweight change profiles in New Zealand.2008

    • 著者名/発表者名
      Mori A.
    • 雑誌名

      Vet Res Commun. 32(2)

      ページ: 159-66

    • 査読あり

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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