均一系ニッケル錯体を用いた不斉水素化反応の開発

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19590003
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 化学系薬学
• 研究機関: 千葉大学
• 研究代表者: 牧野 一石 千葉大学, 大学院・薬学研究院, 准教授 (20302573)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 触媒的不斉水素化反応 / 動的速度論分割 / ニッケル / 均一系分子触媒 / 水素ガス / アンチ選択的 / アミノ酸

研究概要

現代の医薬品製造において触媒的不斉水素化反応は欠くことのできない技術へと発展した。しかしながら本方法論は希少元素であるRuやRh, Ir錯体を用いるために, コスト面や省資源の観点から大きな問題を抱えている。私は地球上での埋蔵量が比較的豊富なNiに注目し, Ni-フェロセン系錯体が水素化反応を促進する触媒として機能することを見出すとともに, 高い立体選択性で反応を進行させることに成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Catalytic asymmetric hydrogenation of α-amino-β-keto ester hydrochlorides using homogeneous chiral nickel-bisphosphine complexes through DKR (2008)
  • 著者名/発表者名: Hamada, Y. ; Koseki, Y. ; Fujii, T. ; Maeda, T. ; Hibino, T. ; Makino, K
  • 雑誌名: Chem. Commun ページ: 6206-6208
  • 査読あり
• [雑誌論文] Direct anti-selective asymmetric hydrogenation of α-amino-β-keto esters through dynamic kinetic resolution using Ru-axially chiral phosphine catalysts-stereoselective synthesis of anti-β-hydroxy-α-amino acids (2008)
  • 著者名/発表者名: Makino, K. ; Goto, T. ; Hiroki, Y. ; Hamada, Y. ; Tetrahedron
  • 雑誌名: Asymmetry 19 ページ: 2816-2828
  • 査読あり
• [雑誌論文] Synthetic Studies on Papuamides, anti-HIV Cyclodepsipeptides from a Marine Sponge (2008)
  • 著者名/発表者名: Hara, S. ; Nagata, E. ; Makino, K. ; Hamada, Y
  • 雑誌名: Peptide Science 2007 ページ: 27-30
  • 査読あり
• [学会発表] ニッケル錯体を用いたα-アミノケトン類の触媒的不斉水素化反応の開発(千葉大院薬) (2009)
  • 著者名/発表者名: 日比野琢哉, 古関優, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第129年会日本薬学会
  • 発表場所: 京都国際会議場,京都
  • 年月日: 20090326-28
• [学会発表] パプアミド含有構造異常アミノ酸(2S, 3S, 4R)-3,4-ジメチルグルタミンの合成研究 (2009)
  • 著者名/発表者名: 横山諒平, 藤井都, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第129年会日本薬学会
  • 発表場所: 京都国際会議場,京都
  • 年月日: 20090326-28
• [学会発表] Ni錯体を用いた触媒的不斉水素化反応の開発 (2008)
  • 著者名/発表者名: 古関優, 藤井武文, 前田創, 日比野琢哉, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第56回有機合成化学協会関東支部シンポジウム
  • 発表場所: 新潟大学工学部,新潟
  • 年月日: 20081129-30
• [学会発表] 均一系ニッケル触媒を用いた動的速度論分割を伴う不斉水素化反応の開発 (2008)
  • 著者名/発表者名: 牧野一石, 古関優, 藤井武文, 濱田康正
  • 学会等名: 第55回有機金属化学討論会
  • 発表場所: 大阪府立大学中百舌鳥キャンパス, 大阪
  • 年月日: 20080928-30
• [学会発表] Synthetic Studies on Papuamides, Anti-HIV Cyclodepsipeptides (2008)
  • 著者名/発表者名: Kazuishi Makino, Yasumasa Hamada
  • 学会等名: The 22nd Naito Conference on Chemical Biology[I]
  • 発表場所: シャトレーゼガートキングダムホテル, 札幌
  • 年月日: 20080909-12
• [学会発表] Ir触媒を用いた不斉水素化反応と反応機構の解明 (2008)
  • 著者名/発表者名: 前田創, 岩崎正路, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第55回有機合成化学協会関東支部シンポジウム(野田シンポジウム)-発展する有機化学-
  • 発表場所: 東京理科大学野田キャンパス薬学校舎,千葉
  • 年月日: 20080509-10
• [学会発表] Ir錯体を用いた不斉水素化反応の反応機構の解明とその応用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 前田創, 岩崎正路, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 日本薬学会第128年会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20080326-28
• [学会発表] 抗HIV活性を有する海洋産環状デプシペプチド・パプアミド類の全合成研究 (2007)
  • 著者名/発表者名: 原聡亮, 永田江里, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第44回ペプチド討論会
  • 発表場所: 富山
  • 年月日: 20071107-09
• [学会発表] イリジウム触媒による動的速度論分割を伴う不斉水素化反応 (2007)
  • 著者名/発表者名: 牧野一石, 前田創, 岩崎正路, 濱田康正
  • 学会等名: 第54回有機金属討論会
  • 発表場所: 広島
  • 年月日: 20071027-28
• [学会発表] 抗HIV活性を有する海洋産環状デプシペプチド・パプアミド類の全合成研究 (2007)
  • 著者名/発表者名: 原聡亮, 永田江里, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第49回天然有機化合物討論会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20070919-21
• [学会発表] イリジウム錯体を用いた動的速度論分割を伴う触媒的不斉水素化反応の開発と反応機構の解明 (2007)
  • 著者名/発表者名: 牧野一石, 前田創, 岩崎正路, 濱田康正
  • 学会等名: 第91回有機合成シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20070612-13
• [学会発表] 抗HIV活性を有する環状デプシペプチド・パプアミド類の全合成研究 (2007)
  • 著者名/発表者名: 原聡亮, 牧野一石, 濱田康正
  • 学会等名: 第5回次世代を担う有機合成シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20070525-26
• [図書] 天然物化学(山村庄亮, 長谷川司, 木越英夫編集 : アイピーシー) (2008)
  • 著者名/発表者名: 濱田康正, 牧野一石
  • 総ページ数: 339-353
  • 出版者: 海洋生物編
• [図書] 月刊ファインケミカル (2008)
  • 著者名/発表者名: 濱田康正, 牧野一石
  • 総ページ数: 39-45
  • 出版者: シーエムシー出版