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2007 年度 実績報告書

アリールボロン酸ダイマーの分子認識を利用した糖鎖の効率的合成法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19590010
研究機関北里大学

研究代表者

西野 貴司  北里大学, 北里大学, 薬学部 (50180625)

研究分担者 梶 英輔  北里大学, 薬学部, 教授 (60050598)
キーワード合成化学 / 糖鎖 / 分子認識 / グリコシル化 / 無保護
研究概要

アリールボロン酸ダイマーであるbis-(6-methoxyphenyl)methane-3,3'-diboronic acid(1)が水溶液中で遊離グルコースの1位と2位および4位と6位の水酸基に可逆的に結合する性質を利用し、フリーの3位の水酸基を位置特異的にグリコシル化する新規な短工程糖鎖合成法の開発を目指した。
今年度は、有機溶媒中でのアリールボロン酸ダイマーと遊離糖との複合体形成を解析することを目的とし、アリールボロン酸ダイマー(1)の合成、1とグルコースの反応性の検討およびグリコシル化反応における糖供与体の合成を計画した。
既報に従ってボロン酸ダイマーの合成に着手したが、最終段階であるbis-(5-bromo-2-methoxyphenyl)-methaneへのリチオ化/ホウ酸トリメチルによるボロン酸の導入が難航し、目的化合物を得ることができなかった。現在、宮浦-石山ホウ素化により目的化合物の合成を検討している。
糖供与体としては、グルコース、ガラクトース、マンノースの1-プロモ糖に加え、1-フェニルチオ糖を合成した。アリールボロン酸存在下、これらの糖供与体と無保護のメチルガラクトシドを受容体として用いるグリコシル化反応において、on-potで相当するβ(1→3)二糖を選択的に収率よく合成できた。
また、ボロン酸ダイマーの代わりに、遊離グルコースに対して2当量のフェニルボロン酸存在下、フェニルチオグルコシドを糖供与体としてグリコシル化反応を行ったところ興味深い知見を得た。すなわち、グルコフラノースの1位と2位および3位と5位の水酸基がボロン酸エステル化された中間体を経て、on-potでβ(1→6)二糖を収率75%で得ることができた。この結果はアリールボロン酸ダイマーを用いる無保護糖のグリコシル化反応により、短工程糖鎖合成法の開発が可能であることを示唆する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] アリールボロン酸の分子認識を利用した無保護糖の位置選択的グリコシル化反応の開発2008

    • 著者名/発表者名
      石毛 宏治, 他2名
    • 学会等名
      日本薬学会 第128年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      2008-03-26
  • [学会発表] アリールボロン酸の分子認識を利用した無保護糖の位置選択的グリコシル化反応の開発2007

    • 著者名/発表者名
      石毛 宏治, 他2名
    • 学会等名
      第54回有機合成化学協会関東支部シンポジウム
    • 発表場所
      新潟薬科大学(新潟)
    • 年月日
      2007-12-01

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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